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流老記

さらば… 

2016年10月10日 ナビトモブログ記事
テーマ:テーマ無し

曇りがちの一日、で涼しいくらい。

昼前に、
昔の仕事仲間から電話あり。

そっちの近くまで行くから
会おうよ、だと。

いつものコーヒーショップを指定して
会うことにする。


よう久し振り、元気か?
ああ何とか生きてる、そっちは?の
挨拶を交わすが、
同世代なのに貫禄が増している。

初めに言って置くが
仕事の話ならナシだぜ、と
機先を制する。

いやいや、仕事の話なんかじゃないよ…
もうやってないのか、もったいない。

病気をしてから
体力・気力がなくなって、このザマだ。

そうか
健康が何よりだが、
昔はバカばっかりやってたから、
この歳になると出てくる出てくる。

そっちもか?

奴の話を要約すると、
来月、
カミさん共々、秋田の実家へ戻るとのこと。
高齢の義父がひとり暮らしで
その面倒を見るのと、
先祖代々の墓守りをするらしい。

自分たちの子供は皆独立し、
移り住むには問題ないとも。

小さな田畑をやりながら
のんびり暮らすさ、なんて寂しく笑う。

もう東京には出て来ないだろうから
思いついた仲間と、
こうやって会ってるのさ、
今生の別れってやつだな。

何、言ってんだか、
あと十年もしたらあっちで再会するよ。
それよりカミさんがよく承知したな?

ああ、
出来た女房でな、ついて来てくれるとさ。

ふ〜ん、世間一般の話とは違うなあ。

そりゃそうだ、
顔かたちじゃなくて、
心で選んだからなあ、に頷くしかない。

秋田の寺も
住職の息子が後を継がず東京に出たらしいし、
檀家もどんどん死んで
少なくなってるらしいから
その手伝いもしなければ…
結構忙しいかもね。

しばらく昔話をしたあと、
それじゃあ元気でな、の挨拶。

改札口で、
笑いながら、
地獄で待ってるよ、と言えば、
残念ながら、俺は天国さ…と応える。

さし出された手を握り返した
改札口の柵は低かったなあ。



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ハナコおばさん

根無草さん

そうなんです、
もの哀しいんです。

泣かせてしまってゴメンナサイ。
(泣いてないか…)

大金持ちなら
どこへ行っても幸せですけれど、
彼は庶民ですから
苦労無しとはいかないでしょうが、
女房と一緒だというのが
いいじゃありませんか。

いずれ向こうで
Qさんのような幸せを
見つけることでしょう。

2016/10/11 20:48:35

阿Qさん

根無草さん

私やカメラマンたち無縁仏には、
立ち枯れても帰る所はありません。

カメラマンは
腹上死がベストだと言ってますが、
はたして、
どんな腹の上か…イヒヒヒ。

2016/10/11 20:39:46

ぐでたまさん

根無草さん

若い女の子の店員さんたちは
オッサンの会話なんか聞いてないですよ。

それどころか、
また来た、って顔されます。

2016/10/11 20:32:51

もの哀しい…

ハナコおばさんさん

と言うと、失礼かもしれませんが、ちょっと寂しいですね。
でも、よく決心されましたね。

ワタシの田舎で、同じような話がありまして、
大地主のご主人が亡くなって、年老いた母親が一人暮らし。(大金持ちです)
長男一家は東京暮らしで、妻と独立した子供たちを東京に置いて、シニアの長男は、単身田舎に帰り、老いた母親と暮らしているそうです。(時々東京へ帰るけど)

人、それぞれですね。(._.)

2016/10/11 16:09:09

帰郷

阿Qさん

哀愁の漂う良い話ですね〜・・・
あまりに良い話なので、DTの浜ちゃんならカットするでしょう。
人間枯れてくると、元の場所に帰りたくなるもんです。
「都落ち」ではなく、「田舎上がり」だと、胸を張るべきです。

2016/10/11 07:26:59

いつものコーヒー屋

ぐでたまさん

そこの店員さんになって、根無草さんたちの会話聞いてたら、笑いすぎて仕事はかどらないでしょうね〜。
お笑い芸人さんだったらきっとメモメモするでしょうよ。
>あと十年もしたらあっちで再会するよ。
言い当ててます(笑)

2016/10/11 07:11:36

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