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3月21日 自然愛好友の会オフ 朝比奈切通・名越切通(4/6) 

2016年04月22日 ナビトモブログ記事
テーマ:自然探訪

[鎌倉逗子ハイランド〜大切岸]

25分の昼食休憩のあと、久木大池公園を後にする。この池は水田の灌漑用の溜池として作られたものらしい。下流は幅のある窪地になっていて、現在は住宅が立ち並んでいた。堤の上を通り、高差20m程の階段道を上がると、大きな鎌倉逗子ハイランドの、1970年代に造成されたニュータウンに出る。下半分は逗子市久木八丁目、上半分は鎌倉市浄明寺6丁目という両市の境界上に造成されている。明治時代の地形図では、尾根が両市の境界になっているので、山を削って谷を埋めて作られた緩傾斜の住宅地らしい。なおこの古地図にも名は示されていないが、久木大池は載っていた。全体的には緩い上りでハイランドを東から西に突っ切るが、この街は戸建ての立派な家が多い。庭木や庭先の花などを眺めながらの歩きだった。

1時1分住宅地の西端に着いた。そこはハイランドの縁に沿った細長い公園になっていて、ベンチや公衆便所もあった。トイレ休憩をしたあと、そこで出会った地元のお爺さんとしばらく一緒に歩くことになった。計画では、この後パノラマ台に立ち寄ることにしていたが、舗装道路が山頂付近まで通じている水道配水池のある山(通称:水道山)に登った。1/25000の地形図では、水道山とパノラマ台の標高はほぼ同じ110m余だった。臨時に同行したお爺さんの話では、天気が良ければ富士山が良く見えるということだったが、空は天気予報通りでは無く、相変わらずどんよりしていて、遠望は効かない。それでも鎌倉市の稲村ヶ崎の岬と重なって江ノ島が見え、南側は亀ヶ岡団地の住宅地越しに大崎から逗子マリーナの付近、相模湾に浮かぶ船も見えた。良く晴れた日だったら、素晴らしい眺めだっただろうに、その点は残念だった。また、水道山からはパノラマ台が邪魔して鎌倉の市街地が見えないため、パノラマ台の方がより眺望が良いようだった。

水道山の舗装道を引き返し、1時23分名越切通しへのハイキング道に入る。分岐した直ぐの道脇に、小首を傾げ左手を頬に当てて目を閉じた、見ると心が和む石造りの仏像があった。花瓶に水仙の花が活けられていたが、周りには百合が植えられていて、早くも蕾を付けていた。また直ぐ先には2頭の狐の石像があった。赤い前掛けを付け、身体は正面を向いているが、首を向かい合うように曲げて配置されていた。ここにも花瓶が置かれ、1円玉の賽銭も置かれていた。仏像も狐像も少し傷みもあり、苔も付いていた。かなり古いものだろう。水道山の分岐から60mほどの所にパノラマ台への分岐の指導標があったが、水道山で景色を見たばかりなので通過した。

1時30分、大切岸の断崖の上に出たが、ほぼ垂直の岩壁になっているため、先が切れ落ちていることしかわからない。ハイランドの公園から同行していたお爺さんとは、ここで別れを告げた。大切岸の岩壁は長さ800mに渡り、鎌倉幕府が防衛線として人工的に削り取った崖ではないかと言われていたのだが、発掘調査で建材用の石切り場跡であることが分かったのだそうだ。現在は、逗子市が断崖下にあった細長い畑の跡に遊歩道を整備し、公園化している。大切岸の西端に展望広場が作られていた。そこが大切岸の断崖下の遊歩道の起点になっていたので、折り返す方向で60mほど歩いてみた。岩壁は風化して水平の板状に凹凸ができて縞模様になっている。のっぺりした岩壁ではないので、より見栄えがある。

1時41分尾根のハイキングコースに戻る。小高くなったところに、風化の激しい高さ60cmほどの鎌倉市の指定文化財になっている石廟が2基あった。そこを少し下ると、法性寺裏からのハイキングコースが合流する。それから直ぐに巨大な洋館のブロック塀の裏側の道になる。この洋館は「サリーちゃんの館」と呼ばれていて、幾つかの棟の中には、塔のような建物もある。ハイキングコースに裏口もあるが、玄関は麓の門から私道を上り車停めからはエレベータで玄関にでられるのだそうだ。こんな、尾根の斜面に観光施設でもない巨大な私邸を建築した人物がいることは、驚きでもある。現在は持ち主が変わっているが、政商と呼ばれた国際興業グループの総帥、O氏の別邸だったそうだ。
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写真は、「水道山からの眺め、大切岸ほか」「亀ケ岡団地から見た尾根の洋館と大切岸の一部」



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