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敏洋’s 昭和の恋物語り

にあんちゃん 〜大晦日のことだ〜 (二十八) 

2016年02月24日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



「贖罪の気持ちがあるのじゃない。
キチンと見送れなかったことが、おばあさんに申し訳ないという思いが、心の中に残っているんじゃないの。
だから、どんなことにも『逃げちゃだめ!』と思っているでしょ。
入居者さまからの要望には、すべて応えなくちゃという気持ちが強すぎるのよ」

「でも、あたし…。どう断ればいいのか、わからないんです」
 上目遣いで、小さい声を出した。

「嫌われることを怖がっちゃだめ。
にあんちゃんを見なさい。なにか頼まれても、必ず、まず『自分でやれよ』と言ってるでしょ。
それでも頼まれたら『仕方ねえな』でしょ。
大丈夫、笹本さんなら」
 とんとんと軽く手を叩きながら、何度も「大丈夫」を繰り返した。

「ほのか、終ったか? 一緒に帰ろうや」
 ドアから顔だけを出して、次男が声をかけてきた。

「にあんちゃん、ご苦労さま。笹本さん、もういいわ。よく考えてね」
 次男と連れ立ってのほのかだが、暗い表情を見せている。

「どうした、ほのか。叱られたのか。
ドンマイ、ドンマイだ。ドンマイって、わかるか? 
田中のじいさんに教えてもらったけど、英語でDon,t mindって言うらしいんだ。
心配するな、気にするなってことらしいぞ。
気楽にいこうや、なあ」

「うん、そうだね。ドンマイか、良い言葉だね。
でさ、にあんちゃんは、入居者さまのこと、どう思っているの? 
家族だって思ってるかなあ」

「俺か、俺は…。そうだな。近所のじいちゃんばあちゃんだ。
ほのかは、家族だって思ってるのか、すごいな。
けどさ、家族に『さま』を付けるのか。
変だぞ、それは。他人ぎょうぎじゃないか、それじや」

 ほのかの顔をのぞき込みながら、心配げな顔を次男が見せた。

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