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敏洋’s 昭和の恋物語り

にあんちゃん 〜介護施設で働き出した〜 (十八) 

2016年02月13日 外部ブログ記事
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 忘年会の日がやってきた。

 年に一度のこの日は、入所者はもちろんのことその家族たちも招待しての、一大イベントになる。
十時から始まるために、朝の七時から準備に大忙しだ。
昨夜遅くまでかかって仕上げた万国旗やら手作りのポンポンそして星飾りやらを、天井からのつり下げにかかった。

 壁際にバルーンを転がし、紙風船をテーブルの上に置いた。
そして壁という壁には季節行事の写真を貼りつけ、アッホームな雰囲気作りに努めた。

「ほら、そこ。時間が迫ってるわよ、急いで」
「画鋲を持ってきて!」
「こっち、こっち。テープがないのよ!」

 先輩職員たちから、ほのかたち若手職員に声が飛ぶ。
ピリピリとした空気が漂う中、何とか準備が終わった。

「ごくろうさま。それじゃ、入所者さんをお連れしてきて」
 時計は、すでに十時を五分ほど回っていた。
入所者たちの一部が、ゾロゾロと食堂に集まってきた。

「あらあ、今回は素敵ねえ。皆さん、頑張ってくれたのね」
 褒め言葉が飛ぶ中、意地の悪い声も聞こえてくる。

「ほこりが落ちてくるんじゃないの。飾りすぎよ、まったく」
「そうそう。なあに、あの大きなゴムボールは。転んじゃうんじゃないの」
「あれはね、永田さん。あとでお遊びに使うための物なの。バルーンって言うのよ」

 職員の説明に対し
「あらそう。年寄りは、そんなハイカラな言葉は知らないからね。失礼しましたね」
 と、プイと横を向いてしまった。

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