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流老記
鬼っ子
2014年01月29日
テーマ:テーマ無し
一日晴れ、で
風もなく暖かかった。
三寒四温にはまだ早いけれど
もう月が替わるんだなあ。
週末には2月となるが
スーパーでは節分の豆が並べてある。
鬼は外へ、福は内へ、か。
豆まきなど
もう何十年としてない。
徹夜麻雀で
女のところへ朝帰りしたとき
豆を撒かれたことがあったっけ。
無言で
豆を投げつけてくる女の眼に
自分は鬼に映っているのかと思うと
そうかもしれないと、
うなだれるしかなかった。
親に似ぬ子は鬼っ子なんだよ、
私たちは鬼っ子なんだから…
鬼に騙された福の神は
鼻声で、そう呟きながら
撒き散らした豆を拾い始めた。
その鬼っ子も
今ではすっかり老いてしまい
悪さをする元気など失せてしまったけれど
できることなら今一度
福の神に豆を撒かれたいものだ。
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