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端午の節句。 

2013年05月05日 ナビトモブログ記事
テーマ:テーマ無し

爽やかな5月5日の日。

昼飯でも食べに行こうかと
坂下の商店街へ向かう。

途中
小さな公園へ降りる階段にさしかかると
公園の片隅で
小学高学年と思われる男の子が
一人でうずくまっているのを見た。

何をしているのかと
階段の途中に腰をおろしそっと見つめる。

嗚咽をこらえるかのように
小さい背中が時折震えている。

イジメとか
親に怒られたとか
大事なものを失くしたとか…

周りを見回したが人影はない。

しばらくすると
男の子は
うなだれながら立ちあがり
手の甲で涙を拭う素振りを見せ
振り返ってこちらに気付いた。

軽く頷いてやると
背中を丸めたまま
公園をゆっくりと出て行く。

男の子が
男になっていく瞬間を見たような。

人前で涙を見せないのが、男だ、
なんて教えられたのが
あの年頃だったろうか。

時代は変わっても
変わらないものがあるはずなのに
昭和の男は
自販機でお釣りが出ないといっては泣き、
ぎっくり腰が痛いといっては泣き、
ドアに指を挟んだといっては泣き…

いつからこんなに
涙もろくなってしまったのだろう。



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