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たかが一人、されど一人

読後感「マルタの鷹」ダシール・ハメット/小鷹信光訳 

2012年10月25日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し

72歳の老人である自分の誕生10年以上前に書かれたアメリカのハードボイルド探偵小説、古典の名著らしい。知らずに何気なく手にしたのだが、確かに面白い。言い方はいろいろあるだろうが、高校生時代に西部劇などを見て憧れた男っぽさが生き生きと浮かび上がってくる。1920年代の終り頃といえば、日本は大正ロマン時代で何となく軟弱なイメージに持っているが、彼国ではこんな男っぽい小説が流行っていたのか先ず感心した。こちらが大学生になったころだから1950年代終り頃から日本でもアメリカのハードボイルドな探偵ものが流行し、同時に日本でも大藪晴彦なんて作家が脚光を浴びて大分読んだ記憶がある。どれも筋書など全く記憶にないが、敵役は大抵ヤクザか不良外国人で、傭兵上がりの主人公がやたらに強く銃器に詳しかったことぐらいしか記憶にない。当然ながら銃剣等に関する規制が厳しい日本だから、ストーリーがまるで嘘っぽくなってしまう。作者も苦労したのだろうが、現実感が無いので読者としても話に引き込まれないと言うか、波に乗れなかった。それと比較すると本書の背景はサンフランシスコ、実際に見た街の印象が甦り、80年もの時空の隔たりがあるのだから本当は違うのだろう。それなりにしっくりしてくる。主人公(サム・スペード)の職業は探偵である。これも彼国にはよく似合い、オープンな職業に感じてしまが、残念ながら我が国ではどうしても陰湿な感じになってしまう。最初に登場する依頼人は美人の女性、この依頼を受けたことから始まって主人公が様々な危険に遭遇する。当然ながら、その危機を長年の経験と地元における顔の広さ、そしてお定まりの腕力で乗り越えていくお話。背景がニューヨークでないのも面白い。次々に登場してくる悪人、ポリス、弁護士、ホテルマンからタクシードライバーまで、皆一癖ありそうだが、現在でも本当に居て不思議はない描き様である。ラブシーンもあるのだが、これが又変にべとべとしないで格好いい本当に主人公がこうまで男っぽく書かれた作品は寡聞にして知らない。著者はアメリカでも人気があったが、第2次大戦後の晩年は赤狩りに会ったりして不幸だったらしい。日本でも江戸川乱歩氏は、探偵小説としては大分酷評したらしいが私には理由がよく分からない。この小説は3度映画化され、その3度目が1930年かにハンリー・ボガードの初主演で大当たりし、日本でも戦後封切されてヒットしたとのこと。DVDでもいいから是非見たいものだ。

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