読書日記

『ただいま神様当番』 <旧>読書日記1587 

2024年05月03日 ナビトモブログ記事
テーマ:<旧>読書日記


青山美智子『ただいま神様当番』宝島社(図書館)

著者の本を読むのは4冊目。
ある朝、眼を覚ますと左手の手首から腕にかけて「神様当番」と太くて大きな文字が書かれていた。そして、突如目の前に現れた「神様」を名乗るお爺さんの願いを叶えないとその文字は消えないと告げられる。という前置きで始まる5つの短篇で構成された本書の各章は人名で表される。

水原咲良(OL)…幸せを待つ順番に疲れている印刷所の事務員。
松坂千帆(小学生)…理解不能な弟にうんざりしている小学生の女の子。
新島直樹(高校生)…SNSでつながっている女子にリア充と思われたい男子高校生。
リチャード・ブランソン(大学非常勤講師)…やる気の無い大学生たちとその崩れた日本語に悩まされる英語講師。
福永武志(零細企業社長)…独立して社員計8人を持つようになったが、部下5人に裏切られ独立されてしまった社長。

という5人がそれぞれ神様に振り回されながらも神様の願いを叶え、幸せをつかむまでのそれぞれ。「坂下」というバス停留所で毎朝決まってバスを待つというのが5人の共通点。そして、何故か欲しいものが目の前に「落とし物」として現れてそれをついつい拾ってしまうという話の発端など、著者の本に共通する構成で、大同小異の構成も4冊目となると少し鼻に付いてくる感じ。

1つ1つの話はそれぞれにハートウォーミングなのも同じで、作者が読者をほのぼのとさせる手腕は確かである。今の所、作者の本で未読のものはあと2冊。図書館では順番待ちの列が長い。本書もおよそ4ヶ月待ったし、私の後にも待っている人が6人居る。最新の2冊はそれぞれ18人と85人(順番が来るまで3年かかりそうだ)待ちである。読むには買った方がはるかに早いんだけど・・
(2021年10月19日読了)



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