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無茶はあきまへん。

父の手。　

2021年10月26日 ナビトモブログ記事
テーマ：テーマ無し

ここのところ、私は実家に行き泊まる回数が多くなってきた。

父の認知症が進んで来たからだ。
父も何かおかしくなってきたと自覚しているようだ。
帰り際、今度はいつ来るの?
あんたの顔を見るのが楽しみや、
気をつけて帰りや。
と、握手するのが恒例となった。
父の手は、ずんぐりとした肉付きのいい暖かい手だ。
昔とちっとも変わっていない。
ただ、もうそろそろお迎えが来るかなと時折言う。
父の口からそんな言葉を聞くのはとても寂しいけれど、もう９１才。
父と一緒に過ごしていれるのは後何年だろうか。
今日も帰り際、気をつけて帰りやと握手を求めてきた。
が、いつもより強く握り締めてきた。
私も強く握り返した。
認知症で人格も少しづつ壊れて来た父。
でも子を思う気持ちはまだまだ残っているようだ。
辛いな。年老いた親を見てつくづく思う。お別れの時が、近づいてくる。
でもしょうがないよね、最後は誰にでもある。みんなそうだよ。
と、自分に言い聞かせる。



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