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シニアの、恥はかき捨て 

2018年11月02日 ナビトモブログ記事
テーマ:シニアライフ

今日は、イタリアンのお店でワイン会があった。

イタリヤのワイナリーから、オーナーの息子さんがやってくるからと、お得意さん達に声をかけて20人位が集まった。

私は、お得意さんである知人のご夫妻と一緒に、声をかけられたのだけど。

知人夫妻が大切なお得意様なのだろう、私が先に着いたのだけれど、案内されたのは、主賓であるイタリア人のテーブルであった。

若いときは、つたない英語を人前でしゃべるのは、躊躇したけれど、シニアになれば怖いものはない。


たまたま、彼の祖先は19世紀の末に、オーストリアから移住してきたというので、色々共通の話題もあって、私はとても楽しかった。

結局5種類のワインを、美味しい料理と一緒に、説明付きで味わった。


最初に出てきたワインが、オーストリア帝国に因んで、双頭の鷲のデザインが施されていて・・。

私も、手慣れたもので、「これは、二つの頭を持った鳥・・、なんて言う名前だったかしら・・」と言うと
彼は勿論すぐに通じて、

「イーグルです。オーストリア帝国のシンボルの、ね」と答えてくれた。

単語が出てこないのに、相手に訊くという、この図々しさ。

まあ、年の功とも言えるけど。


他の人が話しかけないので、無理に話題を作って。

今は22才で、この6月までカリフォルニアの大学で勉強していた、とか。

今の仕事に就いたのは、9月からだとか、色々プライベートな事を聞いた。

「カリフォルニアが懐かしくない?」ときくと、

「懐かしいけれど、友達が遊びに来てくれて。

夏中滞在していった友達も居るし、家のワイナリーで働いている人もいる」とか。


腕に、ブレスレットのようなのをしていたので、

「これは何ですか。訊いても良ければ・・」というと、

「長かった髪の毛の、思い出です」という。

「えっ。長髪だったの?」というと

「これで、ポニーテイルの様に留めていました」

「えっ?いつ頃まで?」

今は、短髪のフレッシュな青年である。

「この六月まで。親父が長髪を嫌うので・・」



「40年以上前に、ウィーンに住んでいたことがある。」というと、

向こうも、お客さんであるこちらに気を遣ってくれて、

「えっ?40年以上前に?若く見えますね・・」と言うので

「そう。フランツ・ヨーゼフの時代にね。」

と答えると、さすがの彼も、どうリアクションして良いかわからない風だったので、

「冗談よ。私は、150才位になっちゃうでしょ。若く見える?」

と答えると、彼は素早く、立て直して、

「第一次大戦が終わったのが1918年で、丁度今から、100年前なんですよ。

それで、フランツ・ヨーゼフ皇帝の亡くなったのが1916
年。

彼が亡くなったお陰で、大戦が終わったのです」

私達が教科書で習っていることが、彼らにとってはおじいさんの時代の事だし、もしかしたら、イタリアへ移住したのは、そんなことも関係しているのかも知れない。


でも、たわいない話を続けて、こちらは楽しかったなぁ。

22才の青年が、白髪のおばあさんの相手ばかりで可哀想だったけれど、でも他に恥をかこうという奇特な人は殆ど居なかったから、仕方が無かったとも言える。


私が、臆面も無くしゃべっているので、知人の夫人も時折参加して、シニアレディはやはり活力がある。



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彩さん

シシーマニアさん

コメントありがとうございます。

私は、シニアになって、傲慢にもなっていますね、きっと。

片言のくせに、話せば相手は何とか聞いてくれる、と何処かで思っているのです。

その上、恥なんてなんのその、ですから・・。

時折、こうしてブログに書いて、反省しているつもりですが、でも「つもり」で終わりそう・・。

2018/11/05 08:46:47

楽しさが

彩々さん

伝わってくるようなシシ―さんの描写力!

それも、「イタリアンのお店でワイン会」での
状況だとか!?
シシ―さんに、これ以上ピッタリなシチュ
エーションはないでしょう。
(いえいえ、他にもありますが)

絵に、はまったように過ごされたことが
目に浮かびます。

私も最近は「コレ、シニアの特権!」と
人差し指を掲げて、乱発していますが
’恥はかき捨て ’も、加えますわ(笑)

2018/11/05 06:38:38

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