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平成の虚無僧一路の日記

こうの史代 『 この世界の片隅に 』 

2018年08月06日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



こうの史代の漫画『この世界の片隅に』は、戦争、原爆を今までにない視点で描き、「文化庁メディア芸術祭のマンガ部門・優秀賞」を受賞した。驚きである。広島から20kmほど南の軍港町、呉に住む主人公すずと家族、周囲の人々の、日常の生活を克明に描き、ストーリーはゆっくりと進行していく。そして、やがて呉には空爆が、広島には原爆が投下されるが、悲惨な情景やエキセントリックな描写は無く、淡々と日常を描きながら、主人公の心が崩れて行く内面をえぐり出しているのだ。NHK「ラジオ深夜便」で、こうの史代はこう語っていた。毎日のように図書館に通い、当時の雑誌や新聞を漁り、各地の「昭和記念館」に出向いて、当時の日常生活がどのようなものだったのか。町の風景、家の中の様子、看板、電信柱のポスター、日々の事件など、徹底的に資料を集めた。食べものが無くなって、どんなものを食べていたのか、それと同じものを作って食べてみて、味や口当たりを体感した」と。その努力があらばこその彼女の漫画は徹底したリアリズムなのだ。我々庶民は“世界の片隅”に、たくましく生きている。そして“世界の片隅”では、今も戦争が起きている。それを知らされても、対岸の火事ほどにも思っていない。いつの日か、その火の粉が降りかかってくることに 気づこうともしない。そして気づいた時は、もう取り返しのつかない事態に陥っている。それが「原爆」だったのだ。そうした描き方で、恐ろしさをより強く、深く感じるのだ。

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