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アファナシエフの演奏 

2018年05月25日 ナビトモブログ記事
テーマ:コンサート

ブラームスの2番のピアノ協奏曲。

最後に聴いたのは、何時のことだったかな・・。


昨夜は、ウィーンから来たオーケストラの演奏会で、ピアニストがアファナシエフ。

前半は、ベートーヴェンの交響曲「田園」だったが、メリハリのない、退屈な演奏だった。

あんなに素晴らしい曲なのに。


休憩を挟んで、後半はブラームス。

アファナシエフ、という一流の音楽家が一人加わっただけで、オーケストラはかくも変化するものなのか・・。

私と同年の筈だから、70才になったおじいさんが、あのピアノ付き交響曲とも言われる大曲を、どんな風に聴かせてくれるのか、とても楽しみだった。


いつもながら、覇気の無い様子で出てきたと思ったら、彼が椅子に座るなり、すぐにホルンの有名なソロが始まった。

続くピアノソロ。

速いパッセージに続く和音の響きが、くっきりと聞こえる。

前半は、まるで体育館の様な音響のホールで、音が溶け合わないなと思ったのに・・。


チェロが弾くメロディ等、メンバーが入れ替わったのかと思いたくなるほど、厚みのある豊かな音色が聞こえてくる。


アファナシエフと一緒に演奏すれば、オーケストラのメンバーの矜持も、変わるのだろう。

とにかく楽しい。

ブラームスのこの曲が、こんなに楽しげな曲だったとは。


かなり細かい部分まで知っているから、一頃は毎日のように聴いていたのだろう。

大曲過ぎて女性には無理だろうと思い、1番の方は勉強したけれど、2番は弾いたことが無い。


でも、聴いているうちに、気分は学生時代の、この曲に夢中になっていた頃に、ワープしていた。


アファナシエフは、好きなピアニストで、随分何度も聴いている。


鬼才とよく言われるけれど、昨日は割に正統的に弾いていた。

音色が素晴らしい、のは勿論だけど、昨日はそのリズム感の軽やかさが、秀逸だった。

あの大曲を、70才にもなって、あれほどにうきうきと弾きこなすとは・・。

そして、あのハーモニー感。


真正のスタインウェイを聴いた思い、でもあった。



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