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カシアス

終の棲家　

2018年05月19日 ナビトモブログ記事
テーマ：旅の者（新潟・東京・姫路）

31歳で購入した横浜の家には20年程住んだが、
二人の息子が大学を卒業、
就職して家出（独立とも言う）し、
我身も転勤があり、普段は空き家にして、
別荘状態だった。
60過ぎに、埼玉の会社に勤務し、大宮に住んでいたが、
なんとなく・・・
都心の日本橋人形町にマンションを購入した。

取りあえず内装工事をし、
その後、家具を選ぶのだが、当面住むわけではないから、
時間に制限がなく、監視人殿には絶好の暇つぶし、
最後に気に入ったダイニングセットを見つけて
満足していた。
その間、本来の監視業務はおろそかに・・・

人形町は都心のオフィス街でありながら、
下町の風情を色濃く残し、気軽に普段着で外出できる。
食べ物屋はいくらでもある。
高級料亭から激安の中華、蕎麦屋まで幅が広い。
京粕漬の「魚久」、肉の「今半」、「日山」、
洋食の「芳味亭」など、よく知られた名店もある。
我馴染みの寿司店は安くて美味い。

甘酒横丁から一筋入った裏通りには、
木造の２階建てが並び、早朝には、お爺さんが、
地域猫に朝食を与え、雀にパン屑を撒く。
明治座が近いせいか、着物姿の女性をよく見かけるし、
それなりの呉服屋さんもある。

普段の買い物にはスーパーもあるし、
日本橋三越の地下にはあらゆる食べ物がある。
至近に４路線の地下鉄の駅があり、便利この上ない。
銀座、築地、浅草、上野神田などは１０分以内、
日々の散策場所にはことかかない。
ボケ防止にもよさそうだ。

その後、埼玉の会社を退任することが決まり、
終の棲家、人形町で余生を楽しもうと・・・思ったが、
意外にも姫路の会社からスカウトされ、
今、普段は関西人だ。
人生は想定外の連続、予定通りにはならない、
と実感する昨今。



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