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such is life
猫の不思議
2018年04月24日
テーマ:such is life
子どものころに、猫を飼っていた。
いま考えると、猫はどんな小さいときから飼っても、どんなに親しくしても、けっしてヒトに服従することはない。
寝るときは、布団のなかにもぐりこんできて、お腹の上に乗っかったり、ワキの下にもぐりこんだり、一緒に枕に頭をのせたりして、
ヒトの暮らしの「核心」に居座ることを許されながら、これくらい自分の意志をまげず孤高に独立を守り抜いて、
徹底的に好きなものは好き、嫌いなものは嫌いと、はっきりと区別できる精神もめずらしいのではないだろうか。
それでいて、ヒトに反感を起こさせず、餌でも愛情でも、ほしいとなれば、
甘えて好きなだけとってゆく。
どうしてこうゆう精妙なワザを体現することができるようになったのか、つくづく不思議に思っていた。
政治談義は好まないが、ある意味では理想的な「外交姿勢」ではないだろうか。
あるとき、猫好きの知人のひと言で、すこしだが得心がいった。
猫はヒトを、大きな猫だと思っているのよ。
ヒトくらい大きな猫を想像したくないものである。
道行ではないだろうな猫の恋
(「猫の恋」は春の季語)
風来
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