such is life

お役人とお侍と 

2018年04月21日 ナビトモブログ記事
テーマ:such is life

「お侍さんというのは、それは凛々しいものでしたよ」

かつて、幕末を知る老婦人の話を読んだことがある。

その話によると、軒下をこそこそ歩きするようなお侍さんはいなかった。必ず道の真ん中を歩き、辻までくると、中央で直角に折れるということであった。

士農工商の時代にあって、お侍さんは、庶民の「見本でなければならない」という自負もあったであろう。

例の財務省のお役人たちのことを考えながら、書いている。

ぼくは長く勤め人として励んできた。リタイアしたいま、自分を客観的にみることができるようになった。

ぼくの経験では、組織のなかの仕事というのは、ヘンな会社の場合(財務省と言い換えてもいいが)、組織の秩序維持のためにある。

人や仕事を管理する能力などというものは、本来希有なことで、まずは「徳」がなければならないであろう。

徳というものは、若いころから、自分を無にして他者や仕事に奉仕できるように自分を訓練してきた人にしてはじめてできるもので、

一流校や年功序列がその徳をつくるものではないであろう。

ぼくは、人を諭すような人間ではないが、こう考えるようにしている。

虫や魚に生まれることなく、すでに人に生まれ何十年も人身を得た以上、

あとは虚空からこの世に客にきたと思うと、気楽なものだ。

ともかく火に化するまでは、この世への奉仕に、たかが知れているが、自分を使おうと思いさだめてしまえば、

爽快な人生を送れるかもしれない。

冒頭のお侍さんは、常に堂として、雨が降ってきても、駆け出すようなことはなかった。

繰り返しになるが、財務省のお役人のことを考えて書いている。



なぜ集うつつじの色のかたまれる
風来



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