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続「思い出すこと」 

2018年04月20日 ナビトモブログ記事
テーマ:such is life

続「思い出すこと」


あの二メートル四方を規制してくれた機転がすばらしいものでした。

男の人は広げる志向かあるけど、女はね、囲う動物なのよ。

翌日の夕方、A子は時間通りにきてくれた。

食事のあとに、シティホテルのバーに誘った。

バーは重厚な造りで、中年男性が静かに弾き語っていた。

バーカウンターに並んで腰かけ、A子には、マルガリータを、ぼくはスコッチのオンザロックを注文した。

そういわれれば、男の拡大と、女の囲いこみというのは言えてるな。

A子は気持ちよさそうで、自分でバーテンダーにソルティードッグをオーダーした。

だから男は浮気するというのかな?

それはちがいますね、浮気は単なる浮わついた気持ちだけだわ。

でも、浮気が本気になることがあるよ。

それは男の詭弁、出口を考えていない軽薄な恋愛でしょう。

ピアノが「時の過ぎ行くままに」を弾いていた。

あの映画「カサブランカ」の恋愛は軽薄ではないでしょう。

大義のために?バーグマンを手に入れないのは不自然だわね。

ぼくはドライマティーニを注文した。

マティーニはジンとドライヴェルモットをステアしたカクテルである。

ドライマティーニはヴェルモットの量を極力少なくする。

ドライマティーニは、男女関係のように思う。
(つづく)



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