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般若苑のブログ

雛祭り 

2018年03月02日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し


 雛祭りの季節に三島由紀夫の『春の雪』を読み返してみたくなりました     ?むかしわが子を預けたお礼に、      ?松枝侯爵は、衰えた綾倉家の再興を、 かねてから心にかけていたのである    その早道は、とにかく宮家と 姻戚関係になることであるが、      ?由緒正しい羽林家の綾倉家は、 そうなってもすこしもふしぎはない 家柄である     ?ただ必要なのはその場合の 後見(うしろみ)で、      ?綾倉家には、 莫大もない御化粧料や、      のちのちまでつづく 宮家の御家来衆への 盆暮れのつけとどけなど、       思っただけでも気が遠くなる 出費のゆとりはなかった  それをのこらず 松枝家がお世話する用意があるのだった      ?聡子は自分の周囲であわただしく 運ばれてゆくこれらのことを 冷然と眺めていた      ?以前のように異義を樹(た)てることもなく 父母のいいつけをよく聴き、      ?ほのかな微笑で すべてうけ入れた       ?こうして何もかも肯(うづな)う やさしさの帷の裏に、 聡子は、このごろの曇った空のような 広大な無関心を隠していた     三島由紀夫著『春の雪』(豊饒の海第一巻)二十二章より    ※※※  勅許が下りた後、婚約が破談するという 『春の雪』の筋立ては、   「三島の創作ノートによれば、実際の事件に基づいている」と文庫版の解説に短く書かれています 前から気になっていたので、   小説と同じく大正時代に、朝融王と婚約を解消した酒井菊子さんの証言を読んでみました(↑『ある華族の昭和史』酒井美意子著)     この本の著者は、菊子さんの娘で、エチケットの本で有名な酒井美意子さんです(↑エチケットは苦手なドラミ)     美少女、菊子さんは、学習院に通っていたころ、 登校途中の朝融王に見染められ、    16歳と14歳の二人は、天皇の勅許を得て、婚約します     しかし、朝融王の御殿には、「唐獅子そっくり」の御用取り締まりの女性がいました     ↑二人が口づけするのをふすまの陰から覗く侍女「唐獅子」     公卿の末裔の「唐獅子」にとって、旧譜代大名である酒井家の菊子さんは、恨み多い仇の娘なので、絶対許せない存在  「唐獅子」は、朝融王の父君母君を説得し破談にこぎつけたということです      酒井菊子さんは、婚約解消後、すぐに求婚者が現れ三か月後に幸せな結婚をします       一方、『春の雪』の聡子は、幼馴染の恋人清顕との恋を貫き、宮家との縁談を破局させ、奈良の尼寺に遁世します(↑写真は、藤井寺市の道明寺(尼寺))     聡子の恋人の清顕は寺まで彼女に会いに行きますが、門跡に断られます     (↑道明寺天満宮の梅)"「なかなかなあ、私が厳しいこと言うて」 と門跡はようよう口をお切りになった 「ほんまに、若さんは おいとしいことですけどな」    ※※※   お雛様の写真は、姫路の玩具博物館で展示されたものです(しろちゃんから送っていただきましたありがとうございました)  

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