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107回 昭和39年1月 すべってころんでさあ大変 

2018年01月10日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し


高校3年の年賀状が特等に当選したことで、「今年は良い年になるだろう。」と、私はウキウキしていた。
1月下旬の夜中から冷え込んだ翌朝、小さな庭の松の枝や石灯篭や垣根の上に、雪が降り積もっている。
庭の地面も真っ白で、前の路地も20センチ以上つもり、銀色に輝いていた。
愛犬がしっぽを振って呼んでいるので、私は長靴をはいて外にでる。
「初雪を、踏む嬉しさや、愛犬と。」と、頭に浮かんだ句を口にしながら、まだ足跡のついていない路地の雪の上を、気分よくサクサクと歩く。
その時、なんということでしょう、滑って転んでしまった。
そして、雪で隠れていた花壇のレンガの角で、膝を強く打ってしまいとても痛い。
玄関にもどり、ズボンのすそをめくってみると、1センチ角の皮膚が深くめくれて、下の肉が真っ赤だ。
恥ずかしいのだが、しかたなくいつもの病院で診てもらう。
「ひさしぶりじゃのう。」と、先生の顔は笑っていて、テキパキ消毒して薬を塗ってくれた。
私は苦笑いしながら、「今日はすべったけど、受験はすべらないだろう。」と思うことにする。
化膿止めの飲み薬をもらい、お礼を言って病院を出た。
帰宅し「二度あることは三度ある」ということわざを、私は思い出した。
もう一度すべったら、短大保育科受験をすべるかもしれないので、二度とすべらない様に注意することにする。
母は、昨日届いたダブルベットの上に置く、ベットパットらしきを作っている。
私のすべったことなど気にしていない様子で、「またなのー。」と思っているようだ。
その冬は雪が多かったので、担任が「雪の俳句をつくろう。」と提案する。
「・・・・・ 窓辺でおどる、雪ん子よ」までは思い出すが、上の句は不確か。
「トントンと」「こんこんと」だったかな?
その後、すべることなく、受験することになり、胸をなでおろした。

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