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敏洋’s 昭和の恋物語り

[宮本武蔵異聞] 我が名は、ムサシなり!(二十六) 

2017年09月24日 外部ブログ記事
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 勝負は一瞬にして決まった。
誰もが、己の目を疑った。
血のりの渇かぬ木刀を持ったまま傲然と小次郎を見下ろすムサシに対して、
「卑怯なり! ムサシ。
約束の時刻を違えるとは、武士にあらざる行為なり」
「卑怯なり! ムサシ。小次郎殿の口上途中においての、あの言動は」
「不作法なり! 真剣を望みしが、何ゆえにそのような棒きれなどを!」
 と、ムサシへの罵声が浴びせられた。
定められた場に腰を下ろしたままに、声を枯らし続けた。
誰一人として小次郎の元に駆け寄る武士はいなかった。
仁王立ちするムサシの姿に、皆が気圧された。
恐れをなした。

「鬼神だ、あの者は…」
 誰かが小さく呟いた言葉が、武士たちの足を射すくめていた。
そして城代家老沼田延元の言葉が、居並ぶ武士たちを納得させた。
「ムサシなる者、兵法者なり。
而して小次郎殿は、剣客よ。
互いに、相容れぬ闘いであった。
これは試合ではない。
ただの殺し合いであった。
残念な事よ、誠に残念な事よ」

 その言葉は、小次郎をして剣の天才としての誇りを捨てさせず、ムサシを一人の時代遅れの兵法者として感じさせた。
 小次郎が事切れた時、ムサシは、大きく息を吐いた。
一度、二度、そして三度。
息を吐く度に体中の力が抜けていく。
?終わった…ようやく。
これで安住の地を得られるというものだ?

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