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八十代万歳!(旧七十代万歳)
夜語りは今年も大成功
2017年09月09日
テーマ:テーマ無し
広い古民家が超満員の大盛況。良かったです。
足元にはこんな行灯が用意されていました。
はじめに火起こしから本物の行燈に火を灯すまでの実演を資料館の方がされたのですが、2番に語るため楽屋入りしていて見られませんでした。
家で着物を着て、簡単なえんじの無地の帯を締めて行ったら「その帯で良いじゃない」と言われたのですが、色の合う帯留めがないので、ちゃんとした方の帯を二人掛かりできちんと締めていただきました。
着物をいつも着られる方が、たくさんの帯締めや帯揚げを持ってきて、ぴったりのを選んで貸してくださいました。
で、頂き物と借り物で出来上がった私。
帯締めなどを貸してくださった方が一番初めにこの町の民話「甘露と茅湯」を語りました。
水に不自由していた地域の農民が、旅人には貴重な水をご馳走し、自分は風呂の代わりに茅で垢を落としていたので、旅人が感激したと言うお話。
次に私が隣の市のお話を語りました。
開口一番「今年も生きてました」で拍手をもらい、「上福岡の先のびん沼川には昭和4年まで河童がいたんですよ」
と言ってから「かっぱの詫び状」を語りました。
3番目は「ふるやのもり」と言う有名な話。
古家の漏りを、恐ろしい化け物と思った、泥棒と狼の、笑えるお話。
4番目は「つるかめ」
婚礼が終わって、花嫁花婿だけが残った大広間で、婿さんが初めて見ためんごい嫁さまに、「もっとこっちへこう」と言い、嫁さまが恥じらいながらじりじり寄って行くコミカルな会話で笑わせて、二人がべたーっとくっついたのを見た床の間の置物、高砂の爺様が婆様に「もっと近くに寄ったらよかんべ」軽妙な会話で笑わせて、べたーっとくっつく。
それを見ていた鶴が亀に「おらの嫁様になってけろ」
亀がうんと言わないので、根掘り葉掘り理由を訊くと、(鶴は千年、亀は万年なので)「おらおめぇさまの嫁になったら、九千年がとこ後家暮らしせにゃなんねえ」
5番目は「白い花赤い茎」という怪談。会話が全て怖い。
餅を持って夜道を急ぐ母親から、山姥が餅を全部巻き上げた挙句に「今度もらいたいのはお前の命だ」
食ってしまった母親に化けて、三人の子供達の家に行き下の子を食ってしまう。
上の二人は逃げ出すが、崖に阻まれ大木に登る。山姥も登って来たのて、神様に祈ると鎖が降りて来て二人を釣り上げてくれる。山姥も鎖をくださいというと、降りて来た鎖はクサレだったので、山姥は蕎麦の畑に落ちて死ぬ。その血は白い花は染めなかったが茎を赤く染めた。山姥との会話が背筋を寒くする迫力でした。
休憩後の6番目は「はなききまごべ」
嫁が、自分の留守にご馳走を作っているのを見つけたまごべぇは、匂いで気がついたふりをして、ご馳走を出させる。おかみさんが恐れ入っていうことを聞くようになった時、お店の旦那について船旅に出た。
嫁さんに「俺が帰る前の日に、このぼろ家を焼いておけ」と言い残す。
船が着く前の日「大ごとじゃ、俺の家が火事で燃えちょる」
旦那が「そんな遠くの匂いがわかるはずはない。賭けをしよう、お前の家がやけとったらわしの店をやる。焼けてなかったら、お前達夫婦は一生俺のしもべになれ」
港にはおかみさんが出ていて家が焼けてしまったと嘘泣きしたから、旦那の店が手に入った。
鼻ききと知れ渡って、殿さんの病気を治してくれと言われ困り果てて奥山に逃げ込んだら、天狗達が来て、「殿さんの病気は、天井裏の大蛇と床下のガマを川に流さなきゃ治らん」と話す。
翌日鼻で嗅いだフリをして大蛇とガマを川に流させると、殿さんはけろっと治り、まごべぇは幸せに暮らした。
7番目は「夜泣きのあかり」関西弁で哀しいムード。
食い詰めた浪人が幼い息子を寺に預ける。この寺の小僧は真夜中に遠い裏山にお堂に灯をともしに行かねばならない。
あまりの恐ろしさに行くことができない小僧を和尚が折檻したら死んでしまった。和尚は慌てて裏山のお堂の近くに埋めて「また小僧が逃げてしまった」と知らぬふり。ところがそれから夜な夜な悲しげな泣き声が聞こえ、真夜中に誰もいないはずのお堂に灯がともる。
二年後浪人が息子を案じて尋ねて来て、村人から色々聴くと、裏山に登って行って戻ってこなかった。裏山には和尚と浪人が血まみれで倒れており、その晩から、泣き声は聞こえず、灯もともらなくなって、三つの人魂がふわふわと舞うようになった。
8番目は「カッパと瓜」愛知の方言が素敵。
お百姓が瓜を食い散らかすカッパを捕らえたら腕がもげた。
翌日カッバは「もうしませんと証文を書くから腕を返してくれ」という。証文は要らんと腕を返してやると、夕べ一晩かけて覚えた証文を書きたいとせがむ。
証文を書いて、薬の処方を教えて帰って行く。
その薬はたいそう効いたので、お百姓は豊かになった。
最後のお話は「雪おなご」
吹雪とともに雪おなごが村に来て、母と幼子の家は通り過ぎ、火の消えた炉ばたで眠る爺様を凍らせ、若者の家に行って嫁になる。「自分のことは決して誰にも言うな」と誓わせて。
若者は嫁に花かんざしを買ってきた、それが知れ渡って、村人達が祝いに訪れると「誓いを破ったな」と嫁は吹雪に中へ飛び出して行く、若者は後を追って行き、それっきり帰ってはこなかった。
以上9話のあらすじでした。
今年も志村建世さまが、娘さんとお友達と来てくださり、休憩時間に、火工廠の話などさせていただきました。
リハトレのお仲間が来ておられるはずなのに、見つけられないで、すっかり終わってから声をかけていただき、リハトレの責任者の方も、前半を聴いて帰られたと伺いました。
彼女の帰りの車をなんとかしたかったのに、皆さんが帰られた後でやっと会えたので、ご自分で「タクシー呼んでいただきましたから」と帰られてしまいました。
万事よかったわね〜と言い合って、記念写真を撮って、控え室でおにぎりが出ましたが食欲なし。お菓子など差し入れもどっさり。私はセロリのぬか漬けを持って行き好評でした。
図書館長さんが、アンケートを読み上げて下さいました。満足、大満足という答えが多かったです。
「今年も生きてました」と言った私には「来年も是非」と言ってもらえたりしました。
私は2週間具合が悪かった後なのに、本番の日はケロリ。一夜明けて今日はぐったり。
昨日は猛烈に忙しかった仕事を終えた息子が、夕方から、夫の夕食の面倒を見に泊まり込みで来てくれたので、大助かりでした。今朝は急いで帰って行きました。
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