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東京・世田谷区本庁舎建替問題の発言「恐山のイタコに縋り、口寄せで前川國男に聞いてみたら」 

2016年11月01日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



世田谷区議会本会議に於ける各議員の発言を「会議録」から「本庁舎」検索でヒットしたものを、アップしましたのでご参照ください。これを読むと「無所属・世田谷行革110番」が自民党、公明党よりも本庁舎問題で保坂区長を攻撃していますね。

「何ならみんなで青森の恐山のイタコにすがって、口寄せで前川國男氏に聞いてみたらいかがでしょうか。」という、口汚い発言には驚きます。
日本建築界のリーダーそして、ル・コルビュジエの愛弟子を、本会議場から誹謗する区議会議員は許せません!
本会議場に居た他の議員は、黙って聞いていたのですね。
もし、管理人がその場に居合わせたら「議長! 只今の前川国男氏を誹謗する、四十五番大庭議員の発言について取り消しを求めます!」と緊急動議を発しますね。

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平成19年6月 定例会−06月13日-02号
中里光夫議員(共産党)
次に、区役所本庁舎建てかえの問題について質問します。
 世田谷区庁舎整備調査研究報告書という文書が配付されました。表題は整備調査研究などとなっていますが、内容は明らかに本庁舎の建てかえを前提としたものです。報告書では、まず区民会館を解体し、その跡地に九階建ての庁舎を建設し、現在の第一庁舎、第二庁舎からそこに移転する。次に第一庁舎を解体し、そこに七階建ての庁舎を建設し、周辺の分庁舎から移転する。第二庁舎を解体し、そこに区民会館を建設する。このように新しい庁舎の概要や建てかえの手順まで詳細に示されています。調査報告書どころか、新庁舎建設計画書と言うべきものです。区役所本庁舎を建てかえるなど決まったわけでもないのに、千六百万円もの税金をつぎ込んで、事実上の新庁舎建設計画書をつくるなどとんでもないことです。
 報告書では、本庁舎の建てかえに約二百三十五億円の事業費がかかると試算されていますが、今後、庁舎の規模に関して、多機能化に関して、庁舎立地に関してなどを検討するとあるように、今後いろいろな話がつけ加わって、事業費は二百三十五億円をはるかに上回るものになることは明らかです。
 昨年、日本共産党区議団が行った区民アンケートでは、庁舎建てかえについての質問に、耐震補強で十分、お金があるなら区民サービスに使ってほしいなど圧倒的多数が建てかえでなく補強工事を望む声であり、区民生活へのしわ寄せを心配する声でした。本庁舎建てかえとなれば、今示されている金額でも、砧庁舎建てかえの少なくとも五倍以上の規模となります。今第一に取り組まなければならないのは区民の負担軽減です。
 控室に七十八歳の女性から電話がありました。区民税が物すごく高くなっている、払わなくちゃいけないのかね。わずかしかない年金で本当にどうしたらいいのかね。こういう電話がかかってきました。課税課の様子を見てきました。三十台の電話も鳴りっぱなしで、職員もみんな電話にかかりきりです。
 さきの世田谷区庁舎整備調査研究報告書によれば、改修整備を行った場合の経費として、今後二十年間、第一庁舎に二十九億円、第二庁舎に二十三億円かかると書かれています。これは、合計約五十二億円をかければ、第一・第二庁舎はまだ二十年以上使用できるということでしょうか。質問します。
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平成20年6月 定例会−06月12日-02号
◆四十七番竹村津絵議員(生活ネット)
 通告に従い、順次質問してまいります。
 初めに、それぞれの会派から代表質問に取り上げられた庁舎整備についてお聞きします。
 平成十六年から十九年まで行ってきた調査研究報告書が示されました。現在の庁舎の問題点、課題点の重要なポイントとして、まず狭隘化による区民サービスの低下と執務の非効率性が、そして災害対策本部としての機能の不足が挙げられています。調査依頼を受けた設計コンサルとしては、こうした問題点を解決するためには、改築の必要性を指摘するのは当然のことです。
 しかし、具体の課題として挙げられているものは、改修や改築でなければ改善できないというものばかりではありません。どちらを選択するかの結論を待たず、早急に解決しなければならない問題点もあります。狭隘化は、区役所の組織再編で支所の人員を本庁へ移したことも起因しています。そのために窓口相談でのプライバシー確保や執務スペースの問題が生じているというのであれば、まず配置の工夫や整理などを行うべきです。
 災害対策本部の機能は、決してハードだけでは整えられません。実際に職員が参集し、動ける体制づくりこそ急がねばなりません。区としては、これらの問題点、課題点に対し、まず基本的な解決を図るべきと考えますが、見解を聞きます。
 五月には二十七の出張所、まちづくり出張所で庁舎問題報告会が開催されましたが、そのあり方そのものにも、区民から多くの疑問の声が寄せられています。今後の庁舎整備については、区民の意見を聞きながら検討するとしているのですから、今回は区民と直接対面をして意見を聞く貴重な機会だったはずです。
 他会派からも指摘がありましたが、説明は地区まちづくり支援員が担当するのではなく、担当所管である庁舎計画担当部の職員が行うべきでした。質問をしても十分な回答が得られなかったことに、区民には不満が残っています。また、どこも参加者が少なく、これでは区民の意見を聞いたとは言えません。
 現在は区政モニターや町会長など約六百人にアンケート調査を行っていると聞きますが、これからも意見交換会などを複数回開催し、庁舎問題についての区民周知を広げ、多くの方からしっかりと意見を集め、今後の検討に生かしていくことを求めます。どう取り組んでいくのかを伺います。
 さて、庁舎で最も古い昭和三十二年竣工の世田谷区民会館、そして第一庁舎、第二庁舎は、国内外に二百以上の作品を残し、日本の近代建築の発展に寄与した巨匠前川國男氏の建築です。二〇〇六年には生誕百年を記念して東京ステーションギャラリーが展覧会を開催、また、デビュー作から最晩年の建築まで八つの前川建築がある弘前市では、前川國男の建物を大切にする会が生まれ、生誕百年祭を開催しました。ボランティアの手で県立弘前中央高校講堂の建物の一部であるいすを補修しようというプロジェクトなども起こっています。
 庁舎の整備課題がクローズアップされている今、世田谷でもこの貴重な前川國男建築の保全をという区民からの声が上がっています。調査研究報告書には保全の観点が全くありませんが、区はどうとらえているのかをお聞きします。

庁舎計画担当部長
次に、庁舎問題報告会についてのご質問にお答えいたします。
 五月に全出張所等二十七地区で開催した庁舎問題報告会は、日ごろより各出張所地区でその地区の方々とともにまちづくりに取り組み、地区の方々にとって顔なじみである地区まちづくり支援職員を報告者として実施いたしました。
 報告会においては、区民の方のご質問に対してその場でお答えできないこともございましたが、そうした場合についても、庁舎問題とは別の問題も含めまして、後日、担当所管より一週間を目途に責任を持って回答するよう取り組みをさせていただきました。
 庁舎問題につきましては、引き続き区民の皆様への周知を図るとともに、広くご意見をいただきながら、今後の検討に生かすよう努めてまいります。
 次に、最も古い世田谷区民会館は貴重な前川建築、第一庁舎、第二庁舎含めましてということで、文化財保存の観点がないということでございますが、それについてお答えをさせていただきます。
 世田谷区民会館、第一庁舎、第二庁舎が建築家前川國男氏の設計であることについては承知しているところでございます。今後、区役所の庁舎整備のあり方については、五月に開催した報告会で区民の方々からいただいたご意見や現在実施しています意識調査の結果などを踏まえまして、さまざまな面から考慮し、総合的に検討を進めてまいりたいと考えております。
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平成27年9月 定例会−09月16日-01号
◆二十三番 大庭正明議員(無所属・世田谷行革110番)
 本日最後の代表質問になります。重なる部分はありますが、角度を変えて質問してまいりたいと思います。
 さて、先日、改めて前川國男の本を読んでみますと、世田谷区民会館には、当初、公会堂はもとより、展示場、集会室、図書館、結婚式場、食堂をあわせ持つコミュニティーの場だったことがわかりました。念のため、総務課に調べてもらったら、そのとおりでした。おわかりになるでしょうか、人が集まる施設は公会堂だけではなかったのです。結婚式が行われ、また日曜でも図書館に通う人がいる。まさに区民が集い、行き交う場所として中庭があったわけです。ちなみに図書館とは、世田谷図書館のことであり、現在のレストランけやきの場所にありました。また、公会堂も一千三百席、現在では千二百席となっておりますが、当時は千席を超える公会堂は、日比谷公会堂、杉並公会堂、そしてこの世田谷区民会館だけだったと言われております。結婚式場も当時の記録を見ますと、午前の部、午後の部、そして夜間の部とあり、なかなかの活況のようでした。
 昨年来、私は、前川國男の中庭を囲む景観とは何かということを考えてきました。最初に設計されたのは世田谷区民会館です。第一庁舎は後からつくられた複合庁舎です。当然、前川國男の構想は、区民会館が先ですから、いかにして人が集うのかであったはずです。公会堂にしても、図書館にしても、結婚式場にしても、食堂にしても、利用したくなる、来たくなるという設計思想が第一義となります。それに対して区役所は、事務的な手続や相談事といった必要だから来なくてはならない、そういう場所です。いわば利用目的が全く異なる施設が一緒になるのです。
 今では区役所といえば、接遇のレベルも上がり、親しみやすさもありますが、昭和三十年代の昔は違って、例えば黒澤明の映画「生きる」で描かれているような市役所のようなかた苦しい雰囲気の場所だったのでしょう。とにかく現在の中庭の景観と前川國男が当初考えた中庭の景観は全く異なるものとなりました。竣工から五十六年、区民が集う結婚式場はなくなり、図書館は追い出され、食堂もその後のファミレスの出現で珍しいものではなくなりました。もはや区民会館は大きな区役所の附属施設のようになっています。かつて前川國男が考えたコミュニティーの場としての、そして矜持の象徴とでも言うべき中庭を囲む景観はもはやここには存在しません。
 そして、現在この場所に、前川國男の想定外とも言える形で人々が集う空間が求められております。それは災害時の避難場所であり、災害対策本部の中枢機能であります。このことについては、これまで可能な限り我々のエネルギーを費やし、保坂区長には申し上げてきました。
 今回提示された本庁舎等整備基本構想の検討状況についてを見ました。もちろん担当所管の本意でないことは明らかです。これまで本庁舎建てかえの大きな理由として、老朽化とともに分散している庁舎の統合は一貫して言われてきたところであり、改築、修繕の議論はあったとしても、分散化の方向の議論はこの世田谷区議会で一度たりとも聞いたことはありません。
 そこでお聞きしたいのですが、先週も世田谷区を含め関東一帯で大雨警報が出されて、第三庁舎で災害対策の会議が行われたと聞きます。当然、副区長も出席されたと思いますが、第一庁舎に戻られるとき、大雨と大風に打たれてびしょびしょになりませんでしたか。それだけでも大変なロスです。また、災害時、多くの職員や避難区民がばたばたしているときに、緊急物資の集積場にもなるこの場所が出たり入ったりする構造ではどこに合理性があるのでしょうか。副区長の苦しいお立場は察するに余りあるところですが、当初の意味を失っている中庭を囲む景観のほうが世田谷区の今後百年の大計として優先するとお考えでしょうか。副区長にお尋ねいたします。もちろん優先しないとなれば、形式的な答弁で結構です。それが副区長の苦しい胸のうちを明かすSOSだと了解いたすところです。
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平成27年3月 定例会−02月25日-02号
◆四十五番 大庭正明議員(無所属・世田谷行革110番)
実は私たちの会派としては、本庁舎の主要電源をどうするのか、そういう議論に入りたいのです。これは災害対策の中枢機能のかなめともなる問題なのです。今度の本庁舎は、つくれば五十年先、百年先、あるいはそれ以上使われる施設です。その施設の主要電源をどうするのか、これは極めて大きな問題なのです。
 荒っぽい言い方をすれば、百年先、化石燃料は存在するでしょうか。二酸化炭素は地球をどれほど覆い尽くしているでしょうか。地球上の人口がふえ続け、産業化を推し進め、あちこちでエネルギーを使い果たす、そういうことも予測はできないまでも考えておく必要があります。
 具体的に言えば、新庁舎の常用兼非常用電源は燃料電池システムを導入すべきだ、あるいは、そういうことも含めて議論すべきではないかということです。ことしは水素社会元年とも言われております。にもかかわらず配置パターンさえ決められない情けない世田谷区、庁舎のイメージは前川國男建築そっくりさんでいいじゃないですか。デザイン的に何を残すか残さないかという問題は、将来の世田谷区の主要電源を何にするのかという問題からすれば余りにも子どもっぽいこだわりだと思います。何ならみんなで青森の恐山のイタコにすがって、口寄せで前川國男氏に聞いてみたらいかがでしょうか。
(傍線は管理人)
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平成26年6月 定例会−06月10日-01号
◆四十六番 田中優子議員(無所属・世田谷行革110番)
次に、新庁舎について伺います。
 先日行われた世田谷区本庁舎等整備シンポジウムに、私も行ってまいりました。その中で、来場されている区民の方の意見として、新庁舎について、全面改築しか区長の決断はあり得ない、区長の引き延ばしはいかがなものかというのがありました。区長は覚えていらっしゃるでしょうか。会場にいた区民の大半は、そのような雰囲気だったと思います。
 私が驚いたのは、保坂区長が最後のほうで、区民会館ホールのリノベーションは無理だという結論を私はまだ出していませんと述べたことです。すなわち、一部取り壊しの選択もあると、今もなおそのように考えていらっしゃるようです。実際問題、そんな選択肢がどこにあるのでしょうか。
 保坂区長の言わんとするところは、第一庁舎及び区民会館の前川建築を残したいということなのでしょう。しかし、第一庁舎及び世田谷区民会館は、バリアフリーやユニバーサルデザインの点から、トイレの位置、階段の狭さ、エレベータの配置等々、内部・既存不適格であります。これからもこの施設を使おうとするなら、区長の言われるとおり、リノベーションは避けて通れません。しかし、現庁舎をリノベーションするとなると、仮庁舎が必要となります。仮庁舎の用地の候補が、区内のどこにあるのでしょうか。今現在、候補地があるのかどうかお答えください。
 まず、そんな土地はないとは思いますが、仮に土地があったとしても、仮庁舎を建設する費用や二度の引っ越しを考えたら、一体どれだけの税金と労力が無駄に使われることか。わざわざ古い建物の制約のもとで自由度が縛られる設計や建築、そして莫大な経費のかかる仮庁舎が必要な部分改築より、自由度の高い全面改築のほうがいいに決まっているではありませんか。現実に目を向けてください。
 もし前川建築を残したいというのであれば、一つの例として、今月正式に世界遺産に登録されるあの群馬県の富岡製糸場を考えてみるべきでしょう。この富岡製糸場を所有する企業は、製糸場としての役割を終えた後も、貸さない、売らない、壊さないという方針を貫き、維持と管理に専念し、修復工事においても明治時代の工法を再現させたと言われています。つまり、今もなお明治時代の建築を維持しているのです。価値ある建築を残すということは、こういうことではないでしょうか。
 保坂区長は御存じでしょうか。世田谷区には、もう一つ区立の前川建築があります。すぐ近くにある世田谷区立郷土資料館です。これは、世田谷区三十周年事業の一環として、昭和三十九年九月十日、東京オリンピック開催のちょうど一カ月前に開館されました。都内最古、最も古い公立の地域博物館です。ことしは五十周年事業も行われます。さらにここは、昭和六十二年に増築されています。ここは、前川國男氏の最晩年、最も最後の作品でもあるのです。
 この前川建築における郷土資料館の評価は、実は、前川國男を語る際になくてはならないものだそうです。専門家によれば、前川建築の真髄が凝縮された建築として高く評価されているということです。プレキャスト方式で全部組み立てた建築は、後にも先にもこの世田谷区立郷土資料館だけということです。これらの状況からして、前川建築を残したいのであれば、無理して本庁舎の外壁だけを残すより、郷土資料館のほうをもっと手厚く保存し、後世に伝える前川建築にするほうがよほど建設的だと思われます。
 私たちは、新庁舎建設に関しては首都直下地震対策との関連で急ぐべきだと考えております。災害対策本部機能の老朽化、陳腐化が、世田谷区役所の最大の問題点なのですから。もう二十三区の中で、中枢機能である本庁舎が放置されているのは世田谷区だけです。それなのに、いまだ区長がリノベーションの可能性などと言っているとは、新庁舎建設の基本構想のスケジュールはどうなっているのでしょうか。首都直下地震を考えれば、新庁舎の基本構想はスピードを上げる必要があります。
 そこで、保坂区長に伺います。本庁舎と区民会館は壊し、全面改築することにここでかじを切る決断をすべきではないでしょうか。それこそがトップの責務です。お答えください。
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平成26年3月 定例会−03月27日-05号
◆四十六番 田中優子議員(無所属・世田谷行革110番)
さて、本庁舎問題について、私たちは予算委員会でかなりの時間を費やして保坂区長に質問してまいりました。保坂区長は、招集挨拶、そして三月五日の記者会見で本庁舎の改築を宣言されました。しかしながら、予算委員会で建設費二百四十五億円という世田谷区史上最大の投資となるということに触れますと、さらに区長選の最大の争点になるのではないかとの見解、見通しを示しますと、途端に保坂区長の答弁は曖昧になりました。
 私たちは、この予算委員会も含めて一貫して区民の生命、財産を守るための災害に強いまちづくりの整備を求めてまいりました。単なる区の職員の快適さを追求しての新庁舎建設であれば大反対です。しかし、そうではなく、必ず来る首都直下地震に備えて、世田谷区民八十八万人の生命と財産を守る目的で新庁舎は建設されなければなりません。
 そのためには大きな決断がなければ到底なし得ることではありません。記者会見をして基本構想をつくれば、自動的に十年後に新庁舎ができるとでもお考えでしょうか。
 新庁舎建設に関しては、何のための新庁舎なのか、保坂区長御自身の発言は全くありませんでした。補充質疑でそのことを確かめると、今もって前川建築をどうするかを考えている、迷っているような答弁でありました。
 保坂区長は既に三つのことを明言しているのです。一つは新庁舎建設は現在地で行う、二つ目、最低でも四万五千平米以上、三つ目、十年後の竣工、これらを現実に当てはめれば、前川建築のそのほとんどがなくなります。少なくとも区民会館は解体しなければ何も始まらない、そのことは誰の目にも明らかなことではないでしょうか。
 私たちは保坂区長のぐらぐらと揺れ動く姿にあきれ返っております。気の変わる人の特徴は何も考えずに事を起こすことから始まります。何も考えないから、後から指摘されて気づく、気づいたころには事が進んでしまっている、これが保坂区長のパターンではないでしょうか。
 区長の職責は、重要案件になればなるほど、当然のことではありますが、苦渋の決断ということが迫られます。これだけの人口の世田谷区ですから、さまざまな考えがあるわけです。全部が賛成というわけにはまいりません。それだけに区民の皆さんへの説明責任を尽くさなければなりません。それこそ説明を省いて庁舎問題を決定すれば、議会の賛成は得られても、区民の審判は得られないでしょう。
 もちろん前川建築については残せるものなら残したいと私たちも考えます。しかしながら、必ず来る首都直下地震の余りにも大きな被害想定を知れば、そして時間が限られているということを考えれば、八十八万区民の生命、財産と前川建築の価値を同じてんびんにかけることはできません。
 また、前川國男氏が仮に生きていらっしゃってこの被害想定を知れば、それでも残せとおっしゃるでしょうか。前川氏は公共建築をつくったのであって、芸術作品をつくったという意識はなかったはずです。多くの区民のために喜ばれる施設を建築したのであって、決して悩ませることを望んだわけではないであろうと思います。私たちは既に前川建築事務所と連絡をとり、前川建築の思想さえ受け継いでいただければいいのではないかという思いを確認しています。
 今回の保坂区長の新庁舎建設宣言は、代表質問から疑問を投げかけてきましたが、やはり何も考えずに、何の決断もせずに、まるで人ごとのように発表されたということがよくわかりました。トップがこんな無責任でいいのかと思います。言うことが変ったり、政策がその都度ぶれたりする、保坂区長の区政運営を非常に危惧しております。保坂区長、しっかりしてください。もっと信念を持って、区長としての職責を全うしていただきたいです。
 以上をもって、無所属・世田谷行革一一〇番の一般会計への反対意見といたします。(拍手)
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平成21年9月 定例会−09月15日-01号
四十七番 桜井純子議員(生活ネット)
生活者ネットワークは、これまでも本庁舎の持つ近代建築としての価値について指摘をしてまいりましたが、この間、専門家である日本建築学会を初めとして区内外からも注目され、保存に向けたさまざまな意見も出されております。本庁舎等整備に当たっては、前川國男建築の近代建築としての本庁舎等が持つ歴史的、文化的な価値についても見きわめることが必要です。文化的な価値を検証することなく、庁舎の改築などの整備課題を検討するべきではありません。
 本庁舎等の歴史的・文化的価値の調査を求めますが、区の見解をお聞きいたします。
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平成20年9月 定例会−09月17日-02号
◆四十七番(竹村津絵 議員)
おはようございます。生活者ネットワークを代表し、通告に従い順次質問してまいります。
庁舎整備については、改築か改修かは区民の意見を聞きながら検討するとされていましたが、五月に二十七の地区ごとの調査報告会、六、七月に六百人を対象としたアンケート調査を行っただけで改築の方向性が示されました。巨額の税金を投じて進める区政の象徴とも言える庁舎整備です。重要な決定にはまだまだ区民参画が不十分です。この夏、生活者ネットワークは同じ時代を経た前川國男建築の庁舎がある弘前市を視察してまいりましたが、今後も大切に使っていくとのことでした。世田谷でも、前川建築の保全を求める声も上がってきています。今後設置される審議会においては、区民意見をさらに広く集め、改修か改築かというところから議論を深めていくことを強く要望いたします。
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平成20年9月 定例会−09月26日-04号
 日程第四十四 議案第百十二号 世田谷区本庁舎等整備審議会条例
○大場やすのぶ 議長 本件に関し、地方分権・庁舎問題等対策特別委員長の報告を求めます。
◎地方分権・庁舎問題等対策特別委員長(山木きょう子議員)
 ただいま上程になりました議案第百十二号「世田谷区本庁舎等整備審議会条例」につきまして、地方分権・庁舎問題等対策特別委員会における審査の経過とその結果についてご報告いたします。
 本件は、世田谷区の本庁舎等の整備について検討を進めるに当たり、世田谷区本庁舎等整備審議会を設置するため提案されたものであります。
 委員会では、まず審議会の構成メンバーについて問われたのに対し、理事者より、今のところ、学識経験者、公募による区民、警察や消防などの行政機関の代表者、地域団体の代表者により、二十名以内において人選をしたいと考えている。なお、公募の区民については、通常の審議会では二名から三名のところ、今回は五名で考えている。応募者には作文を提出していただき、公平性の観点から、審査会等を通じて委員を選定していきたいとの答弁がありました。
 続いて、今後の審議会での検討スケジュールについて問われたのに対し、理事者より、今後の公募委員の選定に要する期間を踏まえ、十一月ごろには第一回目の審議会を開催したいと考えている。その後、来年の夏ごろまで毎月一回程度の割合で審議を進めていただくことを考えているとの答弁がありました。
 また、本条例に審議会委員の守秘義務を規定した理由について問われたのに対し、理事者より、審議会委員には地方公務員法による守秘義務が適用されないことから、審議において個人情報を扱った場合に備え、本規定を設けているとの答弁がありました。
 続いて、審議会の進め方について問われたのに対し、理事者より、区としては、あくまでも改築の方向で検討を進めることを前提に諮問することになるが、審議会においては、改修による整備手法についても議論される可能性があると考えているとの答弁がありました。
 続いて、審議会での検討状況に関する区民周知について問われたのに対し、理事者より、検討の経過については、毎回、区のホームページを通じて公表していきたいと考えている。また、原稿等のスケジュールの関係からある程度の制約はあるが、できるだけ「区のおしらせ」も活用して広報に努めていきたいとの答弁がありました。
 また、区長が改築の方向で検討に取り組むこととした根拠について問われたのに対し、理事者より、平成十六年度から四カ年にわたって実施した調査研究の結果を初め、五月に実施した二十七カ所での報告会での意見、さらには、六月に実施した意識調査の結果を総合的に踏まえ、庁舎が抱える問題を抜本的に解決するには改築の方向で検討を進めることが妥当と判断したものであるとの答弁がありました。
 続いて、区長は調査研究報告書の結果だけを重視したのではないのかが問われたのに対し、理事者より、報告会では、改築に反対する声が出される一方で、区の考え方が示されなければ判断できないというような意見も出されている。また、意識調査は報告書において指摘された庁舎の問題を解消していくことの必要性を問うたものであるが、すべての項目について、八割から九割の方々がその必要性を認めていること。さらには自由意見欄においても建てかえを望む意見が多く見られたことなどから、区長は改築の方向性を示したものと認識しているとの答弁がありました。
 また、庁舎整備の方向性について、審議会に対して答申を求めていく中で、本特別委員会での議論をどのように位置づけていくのかが問われたに対し、理事者より、今回の審議会は、あくまでも区長の附属機関として意見を求めるために設置するものであり、仮に答申が出されたとしても、引き続き区民の意見や議会での議論を踏まえ、節目節目において区長が判断していくことになると考えているとの答弁がありました。
 その後、意見に入りましたところ、自由民主党より「今回の審議会では、公募による区民を初め学識経験者や地域の代表の方々が参加し、幅広い議論が行われていくものと考えている。また、この間、本特別委員会が進めてきた庁舎問題に関する議論も含め、さまざまな意見を踏まえた上で、区長が判断するべきだと考えており、賛成する」、公明党より「庁舎問題については、防災機能や庁舎の分散化などさまざまな議論が交わされてきたが、今後きちんと整理していかなければならない問題であり、行政サイドとしても、区民の意見を聞くなど一連の対応を進めてきている。今回、審議会を設置し、学識経験者や区民の方々に議論をしていただくとともに、その検討経過についてはその都度広報していくということであり、また、答申が出されたとしても、さらなる議論を進めていくということを了とし、賛成する」、民主党・無所属連合より「区長の諮問機関といえども、この審議会での議論は、区民や議会にとって庁舎問題を考えていくに当たり大変参考になるものと考えている。これまでのさまざまな審議会の様子を見ていると、中には出来レースではないかと思わざるを得ないものもあったことから、今回はそのようなことがないように、さまざまな意見を持った区民や学識経験者に参加していただき、議論を進めていくことを要望し、賛成する」、日本共産党より「区長がはっきりと改築の方向で検討を進めていくことを示した中で、今回の審議会は改築の方向性を根拠づけるために設置するものであると考えざるを得ない。我が党は、現庁舎については長くもたせていくという考え方であり、この審議会を設置すること自体に反対する」、社会民主党より「審議会での議論については、できるだけ多くの方々の意見が反映されるように、また、審議内容についても、建てかえを前提にするのではなく、改修も含めた幅広い視野を持ちながら、慎重かつ十分に議論を進めていただきたいと考えている。また、ホームページなどを活用しながら、区民に対して審議会での検討経過を周知していくとともに、中間期には地域において意見交換の場を設けるなど、住民参加を基本にしながら検討を進めていくことを要望し、賛成する」、区民の会より「以前、砧総合支所の建てかえを決定した際には、多くの区民から意見等が噴出したという経緯もあることから、今回の審議会での議論の経過については、『区のおしらせ』やホームページ等を通じて、区民にしっかりと見える形で広報をしていくとともに、区民の意見がきちんと審議会へ届けられるような形で進めていくことを要望し、賛成する」との表明がありました。
 引き続き採決に入りましたところ、議案第百十二号は賛成多数で原案どおり可決と決定いたしました。
 以上で地方分権・庁舎問題等対策特別委員会の報告を終わります。(拍手)
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◆二十三番 木下泰之議員(一人会派「無党派・緑」)
私は、本条例案にあるような審議会を立ち上げることに反対であります。なぜならば、熊本区長は既に区庁舎本庁についての改築方針を打ち出しているからであります。
 審議会委員は、区長の任命によるものですし、区長の諮問に基づいて答申を出すことになっております。私は、世田谷区の区庁舎は、五支所や付随する区施設を含め分散化されて使われてきたというふうに考えております。小中学校を含め区の施設のありようを全体的に見渡しますと、他区や東京がバブルの時代に行ったような、すべての行政機能を莫大な金をかけて高層ビルを使って一カ所に集約するような庁舎は必要ではないし、そのように集約することは有害であると考えております。
 最近の区政の集権化政策に対しては大いに問題があるというふうに考えております。五支所の機能を中央に持ってきたり、あるいは出張所を整理統合したり、そういった本庁舎にすべてを集権化していくようなあり方自体に非常に危惧を抱いております。
 防災機能を新庁舎が必要な理由として掲げる会派もございますが、必要な防災や緊急時の指令機能は独立してつくることもできますし、さまざまなリスクを想定した場合、機能を複数化する必要もあります。また、分散化する必要もあるわけです。区施設という場合には小学校や中学校も含まれることは当然のことであります。具体的には、庁舎、区施設を地域分権にも配慮しながら、よりよくネットワークしながら使うことを考えていかなければなりません。
 ネットワークということでは、電子情報の活用もさることながら、区施設間の間に循環バスなども走らせるなど、そういったことも充実させていく必要があります。地震などの際の避難所としては地域の小中学校が一番使われることになるわけですから、学校施設の安全確保を最優先にした施設に対しての投資を行うようにするべきであります。
 私は、住宅都市世田谷区においては、これ以上の高層化は避けるべきであるということを事あるごとに指摘してまいりました。区施設の高層化は、その象徴機能とも相まって、周辺を高層化していくことにもなるものであるというふうに考えますので、当然のことながら、そのような区施設の高層化は避けるべきであります。
 また、この区議会庁舎も含め、前川國男氏の設計によるこの庁舎群、庁舎コンプレックスはすぐれた文化財として認識し、改修を加えつつ大事に使うべきであるというふうにも考えております。
 世田谷区役所の中層を主体とし、緑にも囲まれた今のたたずまいは、世田谷区にふさわしいものと誇るべきであります。時には増築が必要であったり、将来的には本来の意味での改築も必要となることもあるでしょうが、その際には、前川氏の現在の建築に調和した中層建築を主体として考えていくべきであるというふうに考えます。
 私は、現在の世田谷区役所と対局にあるのが都庁的な超高層庁舎であるというふうに思っております。その庁舎は、今や建てたときよりも多くの補修費を必要としております。そのような愚を繰り返してはなりません。
 街路の幅が狭く曲がっていて、一つ一つのブロックの長さが短いこと、古い建物と新しい建物が混在すること、各区域は二つ以上の機能を果たすことなどを魅力ある都市の条件として掲げ、機能優先の合理主義のコルビジェ型の現代都市を批判し、環境共生、人間中心型の都市のありようを目指したのはジェーン・ジェイコブスでした。コルビジェの弟子でありました前川國男氏の建物が、昨今の各区の高層庁舎や、超高層の庁舎や、都庁の超高層庁舎と比べると、むしろジェイコブスのコンセプトに近いとさえ見えてくるのは歴史の皮肉でありましょうか。区庁舎のあり方は、区の都市に対する考え方が反映するし、その庁舎のありように似せて町は複製されていくに違いないというふうにも思います。
 世田谷区の基本は低中層の住宅都市です。高度地区の絶対高さ制限四十五メートルや、風致地区規制の緩和、一団地認定の解除など、また、二倍の速度で道路を整備する政策や、連続立体交差事業によって大規模再開発をする、あるいは二子玉川のような再開発をする、そういったようなこと、この間の区の都市政策を見ていくと、高層ビル、高層マンションの容認としてしか見てとれません。戸建て住宅の庭の緑や寺社の緑、生産緑地はとても貴重なものですし、これを守ってこそ住宅都市です。戸建て住宅の庭や寺社の森、生産緑地などは、良好な住宅都市を保障する公共財なのであります。
 区役所とて同じであります。土地を使い過ぎないこと、現在の世田谷区役所ぐらいの間合いのとり方は必要なことであります。区庁舎の改築が世田谷の高層化の加速につながるということに大きな危惧を抱いております。残念ながら、これまでの熊本区長の区政実績からはそのような道しか見えてきません。土建中心の世田谷から本当の意味での緑と文化を大事にする世田谷への転換を切に訴えまして、本条例への反対討論といたします。(拍手)

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