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映画が一番!

怒り 

2016年10月05日 ナビトモブログ記事
テーマ:サスペンス・ミステリー・ホラー

映画ファンの皆さん、おはようございます!

今日の映画紹介は上映中の「怒り」。
原作は吉田修一の同名小説を
『悪人』でタッグを組んだ李相日監督が映画化。

ヒューマン・ミステリ・サスペンスと
一度で三度美味しい映画でした。

キャッチコピーは
”あなたは殺人犯ですか?”。

ある夏の暑い日に八王子で
残忍な夫婦殺人事件が起こった。
殺人現場は窓は閉め切られ、蒸し風呂状態の現場には
「怒」の血文字が残されていた。

担当刑事の南條(ピエール瀧)と
北見(三浦貫太)は捜査を進めるが、
逃亡した犯人に関する有力な情報は
得られないまま1年が過ぎる。

犯人は整形して日本のどこかで一般の市民に
紛れて逃亡生活を送っているだろうと判断した
警察は推測された整形後の合成された手配写真を
TVを通じて流す。

事件から1年後、千葉・東京・沖縄に素性の知れない
3人の青年が登場する。

観客はこの3人の内の誰かが犯人だと判っているので、
必死に画面を凝視しますね。

犯人を主軸にして、三ヵ所のステージをに加えて
警察と四つのプロットがあり、複雑な組み合わせに
なるところを、監督は上手くつないでいるので、
違和感なく、見ることが出来ました。

特に、それぞれの場所での彼らの生き様は一本の映画に
匹敵するくらい丁寧に創り上げられています。
これも、一度に三度、美味しいと言ってもいいでしょう。

最初のステージは千葉。

歌舞伎町の風俗店で働いているところを見つけた
千葉の漁港で働く父・槙洋平(渡辺謙)は
妻亡き後8年間、手塩をかけて育てたのに、
家出した娘の愛子(宮崎あおい)を連れ戻す。

そんな中、愛子は漁港にふらりと現われ
2ヶ月前から働き始めた青年・田代(松山ケンイチ)を
好きになるのだが…。

次のステージは東京。

東京の大手通信会社に勤めるゲイの
藤田優馬(妻夫木聡)は、ホモクラブで出会った
直人(綾野剛)を気に入り家に連れ帰る…。

三番目のステージは沖縄。

母に連れられ、東京から沖縄の離島に
引っ越してきた高校生の小宮泉(広瀬すず)は、
同級生の知念辰哉(佐久本宝)と無人島に出かける。
そこに、1人で住みついている謎めいた
バックパッカー田中(森山未來)に興味を抱く…。

一番感動したのは、妻夫木と綾野の同性愛のシーン。
二人の間の濃密な雰囲気はさすが、役者ですね。
特に絡み合う二人の素晴らしい裸体?には
ここまでやるのかと、目が点になりました。
これだけでも、観る価値はありますよ。

突然、飛び込んで来た青年を迎え入れる側の人との
間の確執。信じたいが信じられない人間の揺れ動く心。
犯人捜しもさることながら、考えさせられる映画でした。

人間の心は複雑ですね。
それぞれが、胸に秘めた「怒」とは
何に、誰に向けられた「怒」か考えながら見てください。

そうそう、音楽が坂本龍一だけに、
場面ごとに流れるBGMは素敵でした。



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恋愛は自由?

yinanさん

村雨さん、おはようございます!

「太陽と月に背いて」を観られましたか。
私は見ていませんが、
男同士にも恋愛感情があるのは不思議ですね。
人間の複雑な心模様です。

今、上映中の「ハイヒール革命」も、
Lesbian Gay Bisexual Transgenderがテーマの映画。
これも時代の流れ?

2016/10/06 08:01:44

太陽と月に背いて

さん

ヴェルレーヌとランボーの映画で、ディカプリオの名演技に、そういう関係も、まさしく男と女の関係と同じなのだと、認識をあらたにしました。
なまじな恋愛映画より、うんと切なかった。

日本でも、真面目に取り組む映画が出てきた、ということですね。

2016/10/05 10:44:01

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