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旧陸軍毒ガス研究所跡地の残土を追及した共産党清水ひで子都議「議事録」全文 

2016年09月17日 外部ブログ記事
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2010年8月24日東京都議会会議録から日本共産党都議会議員清水ひで子さんの発言を抜粋します。

◯小沢委員長 ただいまから経済・港湾委員会、東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する特別委員会連合審査会を開会いたします。
 傍聴人の数についてお諮りいたします。
 当委員会室の定員は二十七名でありますが、傍聴希望者が定員以上でございますので、さらに二十七名を追加したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
◯小沢委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
     ━━━━━━━━━━
◯小沢委員長 初めに、理事者の出席について申し上げます。
 過日の世話人協議会で協議の結果、本日の連合審査会に都市整備局の理事者にもご出席をいただくことになりました。ご了承を願います。
 ご紹介いたします。都市整備局、升貴三男技監です。遠藤正宏市街地整備部長です。よろしくお願い申し上げます。
   〔理事者あいさつ〕
     ─────────────
◯小沢委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、中央卸売市場関係の報告事項に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。
◯塩見管理部長 去る八月三日の当連合審査会でご請求のありました資料につきまして、お手元に配布してございます経済・港湾委員会、東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する特別委員会連合審査会要求資料に基づきましてご説明申し上げます。なお、当局所管資料とあわせまして、都市整備局所管資料につきましても、私からご説明させていただきます。よろしくお願い申し上げます。
 一ページをお開き願います。1、国際環境ソリューションズ株式会社(国際航業株式会社を含む)との契約状況についてでございます。
 契約件名、契約期間、税込みの支払い金額につきまして表にまとめてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 なお、国際環境ソリューションズ株式会社は、国際航業株式会社から分割された事業者となっております。
 次に、二ページをお開き願います。2、新市場予定地等に、土地区画整理事業により搬入した土の搬出元、搬入量及び試験の実施状況についてでございます。
 平成十四年度から平成十八年度までの間の状況について記載してございます。
 ここで、新市場予定地等とは、市場用地となる五街区及び七街区のほか、四街区、計画道路補助三一五号線を含むものでございます。
 上段の表は、事業者ごとに、搬出元の主な工事件名と件数、回収した土砂搬入整理券の数と一定の仮定のもとに推計した土量及び各搬出元について受け入れ基準を満たした案件と満たしていない案件とに区分けし、それぞれの件数と、必要な試験の回数及び提出された証明書により確認した試験の回数を示しております。
 また、試験の実施状況については、事業者において搬出元ごとに化学性状試験が行われており、その結果について記載してございます。
 以上、簡単ではございますが、要求のございました資料につきまして説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
◯小沢委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。(略)
◯清水委員 初期値の問題がこれだけ問題になったわけだから、だからね、やっぱりどういう質問にも答えられると。じゃ、四万三千倍が仕様書に書かれているけど、本当にこれがとられたのかだってわからないじゃないですか。いろいろいいわけしても理由になりません。二十万倍の模擬土壌をつくった問題もいいました。それが浄化できたから、高濃度汚染も浄化できて、実験の有効性が確認できたなどとも到底いえません。
 豊洲の土地の特性は、タールまじりの油分の中に、八十年近くわたってつかってきた土壌です。そうしたところに、ベンゼンを振りかける、ただのベンゼンを振りかけるという実験。しかも室内実験で除去が成功できたとしても、実際の現場で浄化できる保証には全くならない。そんなことでごまかせると思ったら大間違いですよ。
 次に、盛り土についてお伺いいたします。
 二〇〇八年四月から三回にわたる調査で、盛り土の汚染があることはわかっていましたね。にもかかわらず、都は、我が党の質問に対して、ことし六月の時点でも、専門家の意見を盾に、盛り土の汚染の事実を明らかにしませんでした。二〇〇八年十月の技術会議に対する報告でも、何ていってきたか。健全土だ。盛り土は健全土だといいましたよね。技術会議でも健全土だと。健全土だとごまかしてきました。とにかく豊洲の土壌汚染の問題では、事実をひた隠す、これが都の一貫した立場だったわけです。
 今までも、有楽町層に欠落がある事実、ベンゾ(a)ピレンの問題など、マスコミで大きく取り上げられて、初めて渋々、認めざるを得ないということが繰り返されました。今回も同じです。
 そこで伺いますが、まず、都市整備局が、これは委員会に出した資料では、一枚の資料ですよね。この一枚の資料が百四十八件あるよということでありましたが、こちらの百四十八件を全部これはお持ちいただきました。これ全部お持ちいただいて、出していただきました。この中で、新市場予定地に搬入した土の搬出元のうち、野川最下流整備工事の濃度計量証明書と、新宿区百人町都営住宅建設工事の履歴を明らかにしていただきたいと思います。
◯岡田中央卸売市場長 申しわけございません。都市整備のご質問にお答えする前に、二点についてちょっと、中央卸売市場に関する部分についてご説明させていただきたいと思います。
 まず一点目は、盛り土の汚染について、隠していたということでございますが、これにつきましては、これまでもご説明させていただきましたとおり、詳細調査を受けまして、いわゆる縦方向の調査をやったわけでございます。そのときに、既に盛り土において汚染があるということはわかっていたわけでございまして、それにつきましては公表してまいりました。私どもとしては、盛り土の汚染について隠していたということはないというふうに考えてございました。
 それからもう一点、健全土だといったと、技術会議の中にはそう書いてございますが、それにつきましては、これもご説明しましたとおり、盛り土そのものが、基本、その当時の考え方といたしまして、いわゆる土地履歴をきちっと調べてあるということと、それから、化学性状試験も行われているということから、基本的には、盛り土はきれいであろうということを判断していたわけでございまして、それが地下水なのかどうかということについては特定できませんけれども、汚染があったということでございましたので、基本的には、盛り土はきれいだということを前提として対策を考えていたということでございます。
◯遠藤都市整備局市街地整備部長 ただいま委員の方が掲げました資料は、資料でございませんで、ご質疑の便宜と思いましてお配りした資料でございます。
 今お尋ねございました、野川の最下流部工事、これは二件ございまして、一件は基準を満たしておりますけれども、もう一件の方につきましては、基準を満たしてございません。
 また、百人町都営住宅建設工事でございますけれども、こちら三件ございまして、うち二件が基準を満たしておりますけれども、残り一件は基準を満たしてございません。
 これら五件につきまして、いずれも環境確保条例によりまして、土地利用の履歴調査が行われたことを私ども確認しております。搬入された土に汚染のおそれはないものと、このように判断してございます。
◯清水委員 今いわれましたけれども、じゃ、ちゃんと濃度計量証明書を出してくださいよ。履歴を出してくださいよ。それも出せないと、そういう態度だから、私は不信が助長されるというふうに思うわけです。
 かつて野川では、かねてから汚水が流れ込んでいたことが問題になり、下流部には有害物質が堆積している可能性も強いんです。また、新宿区百人町都営住宅の当該地周辺は旧陸軍技術研究所跡地で、同研究所は毒ガス弾などを生産、保有していました。
 環境省の旧軍毒ガス弾等の全国調査フォローアップ調査報告書というのがあります。平成十五年にこれは更新されて出されているものです。それによると、終戦時には百キログラムの毒ガス弾があったとされています。環境省の調査資料には、イペリット、ルイサイト、青酸が保有されていたと記載され、一九五五年にはイペリット缶、ルイサイト缶が十二缶発見されています。青酸の致死性は周知のことですが、イペリットも皮膚、消化管、造血器に障害を起こすものであり、ルイサイトは猛害であり、豊洲の新市場予定地の盛り土の汚染物質の一つである砒素の化合物です。
 このように、猛毒による汚染を強く疑わなければならない地域のデータさえ、きちんと明らかにされていないと。ここに、私は今の都政が抱える問題が浮き彫りになっているといわざるを得ません。
 何よりも問題なのは、食の安全を守るべき市場当局が、健全土と考えるとか、先ほどからきちんとされているとかいわれていますけれども、盛り土として使う土壌について、安全を第一とする立場に確固として立っているかどうかなんです。こういう百人町の旧陸軍技術研究所跡地に関する環境省の調査結果について、今お示ししましたけれども、市場長に伺いますが、どういう認識を持たれましたか。
◯遠藤都市整備局市街地整備部長 申しわけございません。先ほどの答弁を訂正させていただきたいと思います。
 野川最下流部工事につきましては、計量証明書におきまして汚染のないことを確認してございます。二本工事がございまして、一本につきましては十四回のところを九回で、これは基準を満たしてございません。もう一件につきましては、六回必要なところを六回実施されておりまして、基準を満たしてございます。
 それと、今お話がございました都営住宅の三本の工事でございますけれども、このうちの一件につきましては、必要回数二回のところを実施回数一回ということで、基準を満たしてございません。
 残る二本につきましては、必要回数一回のところ、実施回数、いずれも一回ということで、この二件につきましては基準を満たしてございます。
◯岡田中央卸売市場長 盛り土の安全性についてでございますけれども、中央卸売市場といたしましては、盛り土、いわゆる土地区画整理事業によって持ち込まれました土につきましては、先ほどございましたとおり、土地履歴が調べられているということ、それから、搬入に当たりまして化学性状試験が行われているということから、基本的には汚染はないものというふうに判断いたしておりました。
 ただ、今回、その汚染が三十カ所あったということは、これは前々からわかっていたわけでございますが、その原因が、いわゆる下からの地下水の上昇だけでは説明できない部分があると、原因が特定できないということがあるということと、それから、もともとになりました化学性状試験について、内規どおりに、二千立米に一回というものが行われていないといったようなことがございましたものですので、改めまして盛り土の安全性を確認するという観点から技術会議に諮ってご意見をいただいたということで、今回、土対法に基づきます一番厳しい調査をしろというご提言をいただいたところでございます。
 東京都といたしましては、この提言に基づきまして調査を行い、盛り土の安全性についての確認をやっていきたいというふうに思っているところでございまして、万が一汚染が見つかるということであれば、対策を講じていくということで安全性を確保していきたいと、このように感じているところでございます。
◯清水委員 私は、今、百人町の前の施設の問題について伺ったわけですけれども、それについてはお答えはされなかったということなんですけれども、やっぱり運んでくる先に疑わしいことがないのかと。ただこれは基準を満たしているとか、そういうことだけではなくて、やっぱりそういうこともちゃんと、今回あるんだから、そういうことを調べなきゃいけない。ひたすら盛り土は健全土だといってはばからないと、調査するからいいんだと、一事が万事そういうやり方といっても過言ではありません。
 大体、毒ガス弾を生産、保有していた軍隊の研究施設の跡地にかかわる土を市場予定地に持ち込むこと自体が行うべきではないと、そういうふうに思いませんか。伺います。
◯遠藤都市整備局市街地整備部長 繰り返しになりますけれども、野川の工事につきましては、計量証明書におきまして確認しております。
 それと、百人町の工事につきましても、計量証明書と、それと環境確保条例に基づきます土地利用履歴の調査で汚染がないことを私ども、確認しております。
◯小沢委員長 理事者に申し上げます。質問に対して的確なご答弁をお願い申し上げます。
◯塩見管理部長 清水先生のご質問が、私ども、事実関係は全くわかりませんが、例えば百人町のところに、過去にそういったことの事実がある、なしというのはまあわからないわけでありまして、私どもは、先ほどもいいましたように、盛り土についても市場として最大限の安全確保ということを今後も考えていきたいと、そういうことでございますので、すべてその文脈の中で対処していきたいというふうに思っております。
◯臼田新市場建設調整担当部長 盛り土の安全性につきましては、当初、詳細調査の中で四千百二十二カ所全域にわたって調査をしたものがございますけれども、その中で、盛り土のエリアで汚染されている区域が千百六十七ございました。その千百六十七を調査した結果、盛り土の中に汚染が三十カ所検出されてございますけれども、その汚染につきましては、対策工事の中でしっかりと対策していくということにしてございます。
 それから、いま一つですが、盛り土の調査結果について公表してこなかったということでございますけれども、絞り込み調査、あるいはボーリング調査、あるいは百十七条調査、それぞれの調査が終わった段階で、例えば、絞り込み調査につきましては平成二十年七月に公表し、次の調査につきましては二十一年三月、その次の調査につきましては二十一年九月と、順次、データが整い次第、公表してきたところでございます。
◯清水委員 盛り土のことといい、東京ガス跡地の高濃度汚染地の購入といい、市場当局は、食の安全を守るという姿勢に大問題があります。このことを厳しく指摘しておきます。
 今回、盛り土の調査を行うということになりましたが、通り一遍の調査は許されません。きちんとやることが必要です。汚染が搬入土壌からなのか、地下水からなのか、はっきりさせる調査が必要だし、高濃度地域ではさらに詳しい調査をやり、汚染状況のむらが判定できる、そうした徹底的な調査と解明をして全容を公開すべきです。
 時間が限られていまして、ほかの実験の問題を取り上げられなくなりました。今回の実験全体に科学的な立場がないし、ごまかしやでたらめさが明らかになったと指摘せざるを得ません。しかも、とにかく大事な情報を明らかにしない。我が党が、基本的な事項の質問も含めて一カ月も前に五十問余りの質問を出しましたが、それにも満足に答えていないと。
 これまでにも繰り返し指摘してまいりましたが、豊洲の土壌汚染状況は小規模、高濃度の汚染スポットが散在すること、地下水の流増に伴って汚染が移動している可能性が極めて高い、この指摘の正しさも、今回の欠陥実験の中ですら裏づけられています。
 盛り土の汚染でも、地下水からの再汚染が指摘されています。今回の適用実験でも、専門家会議の詳細調査より高濃度だった地点も幾つもあります。これらのことは、汚染がないとされてきた地点についても、汚染、再汚染がある可能性を新たに浮上させるものです。
 もともと、既往調査は全体の三分の二地点の汚染状況が把握されていません。調査した三分の一についても、限定した七物質でさえすべてを調査してきたわけではありません。予定地全体の綿密な土壌汚染調査が求められることです。
 指摘しますけれども、技術会議の中では、私、全部傍聴しました。十三回目も十四回目も傍聴しましたけれども、委員の発言の中で、多分、思います、気がしておりますという発言が繰り返され、都職員出身の長谷川委員などは、議事録の一ページの中ででも、議事録になったものを見ても、気がしております、恐らく、思います、ことだと思いますなど、非常にあいまいないい方をして、不十分な浄化対策をさらに簡略化させて、コストを引き下げていく点で技術会議の旗振り役をしています。厳格な科学性が求められる技術会議の検討が、恐らく、気がしておりますなどというあいまいな言葉で決められていいのでしょうか。
 最後に、本日、連合審査会は終了することになっています。しかし、報告された実験結果内容を分析して、改めて、きょうたった一日の質問だけで終わらせる内容でないことが明らかになりました。議会のチェック機能を私は今こそ発揮するべきだと思います。技術会議委員の先生をお呼びするとか、技術会議の実験についての一人一人の判断を直接確認する必要があると思います。
 連合審査会を本日終了することは許されないということを申し上げまして、私の質問を終わります。
(略)

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