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たかが一人、されど一人
読後感「China 2049」 マイケル・ピルズベリー著 野中香方子 訳
2016年03月15日
テーマ:テーマ無し
<秘密裏に遂行される「世界覇権100年戦略>とサブタイトルにある通り、中華人民共和国政府は1949年の設立以来、国家構想として100年後の2049年には、現在の覇権国家アメリカを出し抜くことを前提に国家戦略を固め、現在その戦略(原語のタイトルは「100年マラソン」)が着々と進んでいる。これを証明しようとしている著者は、ネットで調べても年齢は不詳ながらスタンフォード大学卒業後コロンビア大学大学院博士課程修了している。1969年以降、リチャード・ニクソンからバラク・オバマにいたる政権で、国務省や国防省に所属して対中国の防衛政策を担当。現在ランド研究所分析官、ハーバード大学リサーチフェロー、上院の四つの委員会のスタッフを歴任・外交問題評議会と国際戦略研究所のメンバー。日本の外務省や防衛省のお歴々しか知らない小生にとって類似の日本人を思い浮かべることは出来ない。著者の博士は30年間も対中国外交の実務に携わっているので、米中の要人とは直接コンタクトできる立場であり、当然両国の政策事情については熟知している立場である。余談になるが中国は我が国の隣人でありながら、双方共に必ずしも理解が進んだ間柄とは言えないかもしれない。本書の中でも触れられているが2013年の世論調査(「中国日報」と日本のシンクタンク「言論NPO」)によれば、両国ともに約90%が相手国の日本と中国を好意的に見ていない。尖閣事件直後で急増したことがあるにしても、歴史認識などのずれから好意的に見る人間が少数であることは間違いないようだ。特に現政権は価値観を共有しない国家として、中国包囲網を敷くことを隠そうともしていないのは知っての通りだ。日中間の問題刺身のつま程度で、本論は米中間のことである。著者自身、当初中国は緩やかに民主化が進み、何れの日にかは民主的で経済的にも豊かな国家になるべく中国の指導者は努力を続けていると信じていたし、アメリカの政権が変わろうと一貫してその思想に基づいて支援を続けてきたと証言する。しかし、考察が進むにつれ、その考えが間違っていたことに気付く。その要旨がこの作品に述べられているのである。端的に要約すれば、中国の国家戦略は建国100年にして米国を出し抜き、世界に覇を唱えることにあった。そのために民主化なんて初めから毛頭考えず、アメリカを凌駕する戦略を只管追い続けているのだ。その戦略の骨格は意外なことに「孫子」の兵法や「囲碁」の戦術に基づく長期戦であり、戦法の基本は「敵を知り、己を知ること」と目的達成までは意図を徹底的に秘匿することにある。中身で少し触れているが、中国の政治指導者にはそのための学校が用意され、徹底した教育がされるらしい。特に敵であるアメリカがどのようにイギリスからの独立を勝ち取ったかにつていては、アメリカの主要文献に基づいて研究しているようだ。その他にも、目的達成のために現在最も力を入れているのが、内外における情報のコントロール。アメリカにおける与論形成のためのロビー活動やスパイ活動のためのサイバー戦略の重視とか、面白いことが盛りだくさんである。中国人は元々「嘘は方便」が国民性かもしれぬ。著者は騙されていたと気付いたようだが、オバマ政権末期になって気が付くと、この100年マラソンは意外なスピードで進行している。意図はアメリカへの警鐘であるが、読後日本人として思うのは、我が国は両国のどちらからも、一人前の国家と見られていないことである。高校同期のスキー旅行を一緒した友人からの薦めで読んだが、久し振りに面白くてためになる本に出会った思いだ。
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