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のびたの日記

福島・川俣 若き日の心旅 

2016年01月25日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



日曜の朝 NHKの「小さな旅」を見る そこにはもう忘れかけていた地名が有った
思いがけない地 「川俣」 福島県・伊達郡の町が紹介されていて感慨に耽る 
原発の汚染にも侵されたが現在は除染済みだ
 
絹織物の町として かなりさびれてきたが 現在でも主要産業である
最盛期は 3千人の女工さんが働いていそうである
ただ これと言って観光地が有るわけでなく 東京の人たち他 知られない土地であろう
 

 
私が福島駅に降り立ったのは 50数年前である 勿論 独身の青年時代であった
旅が好きで 全国の列車を乗り継いだりしていた時でもある
どこへ行こうか あては無い リンゴの産地の伊達のあたりを巡って見た
 
さて そのあと何処に思った時 サークルで知り合った女性のことを思い出したのである
たった一度しか会って居ない 家も名前も覚えていないが 妙に気になっていた
故郷に帰ると言って居たっけ その地が 福島の川俣である
 
バスに乗って向かう 阿武隈川の流れも途中見えた それは かなり細くなっていた
川俣町に降り立ったが行くあてもない 観光地も無い この街のどこかに彼女が居る
今思えば 恋には遠い 淡い想いがあったのだろう
 
ただ さ迷って歩き 小学校の運動会をぼうっと見ていただけだった
そんな想い出が やけに鮮明に蘇ってくるのである
そのあとは 福島あたりの東北道からも見える 「霊山・りょうぜん」に行く
 

 
誰かに聴いて行ったのだと思う ただバスが無く かなりの時間をかけて歩いて行く
特異な山容を見せる霊山 秋は紅葉で有名になるが 麓まで行くが人通りも無かった
時は流れ添乗員で東北道を走る時は あれが霊山ですよと 観光案内をしたものだ
 
福島市のシンボル 信夫山がある お椀を伏せたような小高い山がどこからでも見える
そこには 安洞院という寺があり 信夫文字摺り石があることでも有名だ 
文字摺り≒もちすり は 絹を染める技術のことで 現在でも踏襲されている
 

 
ここには京都の役人がこの地に来て 長者の娘 虎女という女性と恋に落ちた伝説がある
ひと月も愛し合い 再会を約して京都に帰った役人 それを待つ彼女は100日参りをした
しかし その日が来ても彼は来なかった 病に冒された彼女に京から歌が届く
 
万葉集にあり 百人一首でも取り上げられた 誰でも知っている恋歌であった
「みちのくの 信夫文字摺り誰ゆえに 乱れ染めにし我ならなくに」 源融
遠い都で 心が乱れている様が歌われていた
 
私が訪れた時は 悲恋の故 この石が毎晩泣き声がする ゆえに夜泣き石とあった
現在 寺のホームページを見ると この項目は無い 
その日は 夕闇が訪れる頃となって居た
 
住宅地を歩くと ポツリポツリと灯りが点されていく
暗い道を歩いて居ると 何か寂寥感に襲われそうだった
そんな時 ある家からピアノの音が聴こえてきた
 
へートーベンのエリーゼの為に 私は歩くのをやめて 窓辺の下に佇み この曲を聴いた
家の灯りと ピアノの音と 暗い夜道 何故か今でも忘れられない情景だ
何気なく見たテレビの 川俣 から その時の心の旅を私は重ねていた
 
 
     最後までお読みくださいまして有難うございました m(_ _)m
 



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