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バーバリ騒動 

2015年10月28日 ナビトモブログ記事
テーマ:思い出すままに

ひと頃、バーバリー・ブランドのコートが流行った時期がある。


春先にお食事会に出かけた際、コートを脱いでハンガーに掛けると、6人中4人まで黒のバーバリー・コートだったことがあって、帰るときにやや混乱したものだ。


勤めていた音大での卒業式。


その日ばかりは、一斉に先生たちが集まって、式典の間は脱いだコートを教員室においていくのだが・・。


帰る時に自分が置いたはずの黒のコートを羽織ると、それはちょっときつくて丈も短かった。


私は全般的に、コートは長いのが好きなのだ。


改めてよく見てみると、バーバリーの黒ながら、タグが違っていた。


大柄な私は、中々希望通りのたっぷりしたコートには出会えないので、こればかりはロンドンのバーバリー店で見つけた、お気に入りのロングコートだったのだ。


私のコートを持参した同僚は、近くでお茶していた事が判明して、一件落着したのだが・・。


私が、「ロンドンで買ったので、タグが違う」と思わず口走った「ロンドン」の一言が、いろいろ探してくれた教員室の人達の間に、あっという間に駆け巡ったらしい・・。


これが、ブランド・パワーというものだろうか。


口は慎まねば、といつまでたっても学習しない軽薄な自分を、反省したのだった。



子供の頃に住んでいた札幌では、冬に着る厚手のコートの他に、秋口や春先用の薄手のコート着るのが一般的であった。


今は、世相も変わっているだろうけれど、まだ貧しさの残っていた昭和20年代〜30年代の頃の思い出である。


冬に着るコートは「オーバー」と呼んでいた。


そして、合服として着るコートは、「バーバリ」と呼んでいた。


ブランド名として、「バーバリー」を知った時は、既に札幌を離れていたので、すっかり忘れていたのだが・・。


名古屋に住み始めてから、英会話授業のフリートーキングで、バーバリーコートの話題が出たことがある。


ふと思い出した私は、「子供のころに、薄手のコートの事をバーバリと呼んでいなかった?」と聞いてみた。


そのクラスは、ほとんど同世代の人達だったけれど、共通の話題には進展しなかった。


「どうやらこれは、札幌の方言なのかも知れない」と思った私は、札幌の中学でクラスメイトだった友人たちに、メールで問い合わせたのだった。


彼らの殆どは、大学時代から東京に住み続けている連中なので、懐かしがって色々バーバリにまつわる思い出を書いて返信してくれた。



その頃私はまだ、東京の音大に通勤していたので、教員室でのお昼ご飯の話題に持ち出してみた。


面白いことに、同世代の先生たち数人が、「そういえば子供の時に、確かに言っていた」と答えたのだ。


少し若い世代になると、全然話は通じないし、同世代でもセレブっぽい友人は「バーバリーはイギリスのブランドよ。子供の頃、丸善で売っていたわ」と、宣っていたけれど。



ちなみに京都出身の友人にもメールで聞いてみると、「知らない」と返事があった。


関東から北海道にかけて、使われていた言葉だったのだろうか・・。



追記
これは、Rさんのブログ「かんかん、がんがん」を拝読して思い出した話です。


ちなみに、私は子供の頃「かんかん」と言っていた記憶があります。幼児語だと思っていました。



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トッパー、懐かしいですねえ

シシーマニアさん

北海道は、方言がちょっと特殊です。

もともと、様々な地方からきた人たちの集まりだし、外来語も直で入ってきたり・・。

でも、語源を知りたくても、親世代の人たちが殆どいなくなって、今となっては藪の中で終わりそうです。

言葉はそうやって変化していくのでしょう。

「トッパー」という響きは、聞いたことがあります。上着を指して言っていた様な・・。

2015/10/29 23:43:43

へぇ〜〜

彩々さん

おはようございます。
へぇ〜〜っと思いながら、皆さんの
コメントも読ませていただいて、方言に近いのだと
理解しました。

そして一つ、思い出しました。

>冬に着るコートは「オーバー」と呼んでいた。
そして、合服として着るコートは、「バーバリ」と呼んでいた。

私は兵庫県の神戸市内で育ちましたが、
昔は重たくて分厚いコートを「オーバー」って
言ってましたよ。
でも母は「トッパ―」とも言ってました。
(関西だけかも!?)
でも子供の頃、そのトッパ―という響きが何故か
ババ臭くて(笑)、私は使いたくありませんでした。

クッキーなどの空き缶は、全部「カンカン」です。

方言というか、言葉一つ、言い回し一つにも
夫々の思い出がよみがえり、面白いですね!

2015/10/29 05:56:59

裏地が、素敵ですね

シシーマニアさん

Reiさん、コメントありがとうございました。

方言は面白いですね。
私は、子供の時に北海道から離れたので、子供特有のことばなのか、北海道の方言なのか、判別できないところもあります。

バーバリーコートは、日本がライセンスを取得してから、爆発的に流行しましたね。

2015/10/28 23:13:28

直輸入の文化かしら・・。

シシーマニアさん

風香さん、コメントありがとうございました。

やはり、記憶がおありですか・・。

北海道へは外来文化が、直接入っているのかもしれませんね。
北海道の外来語のイントネーションが、本州と違って英語的ですよね。

2015/10/28 23:10:14

とても、語源が知りたくなりました

シシーマニアさん

吾喰楽さん、コメントありがとうございました。

北海道で、薄手のコートをバーバリーと呼んでいた、その語源は謎です。

風香さんも記憶にある、と書いてくださったので、一時期使われていた言葉だったようですが・・。

2015/10/28 23:06:46

思い出

Reiさん

私にとってバーバリーは、高級ブランドのイメージですね。
冬のコートはオーバーと呼んでいました。
それから、小学生のころ、冬の制服のコートをボックスと呼んでいました…これも方言でしょうか!?

今、思い出してみると、こんな風に方言なのか、幼児語なのか、自分だけが勝手に使っていたのか、わからない言葉がたくさんあるものですね。
思い出すと、懐かしくなります。

2015/10/28 20:54:51

記憶の隅から

さん

拝読しているうちに、ジワジワと思い出しました。
確かに、バーバリー・・聞き覚えがあります。
タイムスリップです。。

2015/10/28 14:10:23

バーバリー

吾喰楽さん

30歳前後の頃、私の会社でも流行りました。
男の場合は、黒ではなく、ベージュのトレンチコートでした。
小柄の同僚が、大き目を着ていたのを思い出しました。
私は、とても手が出ませんでした。
買える年代になったら、興味がなくなっていましたよ。

追記のコメント
私の地域では三つの意味がありました。
幼児語で頭のことを、「かんかん」と云っていました。
もう一つは、「缶々」で、大人でも使いました。
最後は、擬音語の「カンカン」です。
カンカン踊りもありましたね。

2015/10/28 12:13:12

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