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忘れな草
サンタクロース
2010年12月25日
テーマ:テーマ無し
私は9時から11時までがレジ当番なので、カウンター内で接客をしながらレジを打っている。カウンターの横にはゲーム機とソフトの入ったガラスケースがある。
今日、小学校低学年の男の子二人を連れたお母さんが買い物にやってきた。
「あんた達ね、悪い子だからゆうべサンタさんが来なかったの。仕方がないから今回はお母さんが買ってあげるけど、これからはちゃんといい子にしなさいよ、わかった?」
なんて微笑ましい光景だ、と私は思わず小さく笑ってしまった。子どもたちは最初、神妙な顔をしていたが、やがてキラキラした目をガラスケースへ向けた。
サンタクロースを信じる子どもの姿は文句なしに可愛い、と私は思う。私にもそんな時代があった。クリスマスが近づくと、ひそかにサンタさんが家にやってくる事を心に願って、夜空を見上げたりした。サンタさんは来なかったけれど、父は私達姉妹に、絵の描いてある童謡のレコードや、いろんなお菓子がたくさん詰まったクリスマスブーツを買ってくれた。厚紙で出来た赤いブーツは、上の部分に網がついていて中身の一部が見え、とても嬉しかった記憶がある。中は上げ底になっていて、全部出してもそれほどの数ではなかったが、やはりクリスマスの雰囲気があって私は嬉しかった。
サンタクロースは実在しないと知った時、本当にがっかりした。絶対にいる、と信じていたかった。夢が消えてしまい、クリスマスはなんだかつまらないと思うようにもなった。しかし、留学中にクリスマスを違った角度から見て、家族(ファミリー)の大切さや温かさを知ったように思う。
サンタクロースは、私の心に新しい姿を残してくれたのだと思う。
今日の親子の姿を見て思った。家族っていいな、と。
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