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頑張れ、ニッポン! 

2015年07月23日 ナビトモブログ記事
テーマ:シニアライフ

異国に限らず、住んでいるお宅に招かれるというのは、嬉しいものだ。

現在住んでいる当地では、比較的家に招く習慣がないらしいと、朝日新聞の地方版で特集を組んでいた事がある。

当地に転居してきて、まだ友人が少ないこともあるけれど、確かに、比較的招かれることは少ないかな・・。

私はめげずに家庭的な交流を求めて、我が家に誘いかけるようにしているのだが。


旅行先でも、土地の人達が普段、どんな生活をしているのか、私は特に好奇心を抱く方かも知れない。

だから、一方的な押し付けかも知れないけれど、海外から主人のお客様がいらっしゃると、率先して家に招待する。


経済大国の日本で、庶民がどんな生活をしているのか、お見せするのも大切ではないか・・。

世界の文明国の中で、東京の住環境は、客観的に見て衣食住の中ではかなり見劣りがすると思う。

だからこそ、高級料理店に招待するよりも、現実を知ってもらうのが国際交流というものだ、と私は考えているのだが・・。


というわけで、私はラトゥカさんの提案に喜んで乗せてもらう事にした。

ご自宅は、二世帯が住む二階建てで、元々はラトゥカさんのお母さんのお家だったそうである。

今は一階部分にお姉さんの家族が住んでいると言っていた。

入ると、昔私がウィーン留学時代に下宿していた間取りを思い出した。

まず窓が無くて、周りにドアの並んだ、ほぼ円形のちょっと広いスペースがあった。


その時は明り取りのためか、殆どのドアが開いていて、キッチン、客用ダイニング、リビング、その奥に書斎がり、寝室、今は独立した息子さんの部屋のドアが、その空間を囲むようにして並んでいた。


八人掛けのゲスト用ダイニングテーブルを眺めながら、「ディナーパーティはよくなさるの?」と訊くと、

「ディナーは大体毎週末にするかしら・・。でも、招かれることもあるから、いつも此処を使うことは無いけれど。別荘へ行く事もあるし・・」


そういえば、最近ブルノの近くに別荘を建てた話をしていたなあ。


ラトゥカさんのご主人は、主人の仕事仲間だから、まあ大体同じ様な生活スタイルなのだろう。

アメリカの様に、プールでもある広大な庭付きのお家のイメージからは遠い、ちょうど日本の地方都市で見られるような住居の感じであった。

只、一部屋の広さとか天井の高さが高いので、全体的にゆったりした感じが漂う。

それは、靴を履いたまま生活する、体格の大きな西洋人の、生活習慣の賜物であろう。


リビングの窓からは、かなり広いお庭が見渡せた。

コーヒーをご馳走になって、そのあとは市内から少し離れた教会へ。

良いオルガンがあって、時折オルガンコンサートを聴きに行く教会なのだそうである。

広い野原の中に、突然現れた大きなゴシックの教会。

細かい記憶は消えてしまったけれど、近くにリヒテンシュタイン候の領地があって、その関係で建てられた、と言っていた。


リヒテンシュタイン侯国は、私も一度訪れたことのある小国で、モナコの様にいまだに殿様が存在する。

この殿様が、英国のエリザベス女王とも比べられるほどの個人資産家で、世界の色々な場所に、侯国の土地をはるかにしのぐ広さの、領地を持っているのだそう。

ブルノ郊外の土地は、東ヨーロッパの人がよく口にする「ロシア時代」には没収されていたのだが、東西の壁が崩れて以降、リヒテンシュタイン候国に返還されたとか。


そのあとは、いかにも土地の人が集まりそうな雰囲気のレストランに連れて行ってくれて、遅い昼食をとった。

異国の夫人たちと話す機会があると、私はよく女性の労働条件等について質問する。

ラトゥカさんは、たしか大学で心理学を教えていて、今はリタイヤした筈だったが、最近はそういった心理学に携わる人たちを対象にした講演の依頼があって、結構忙しいらしい。

面白かったのが、定年の年齢の話で、女性は育てた子供の数によって、リタイヤの年齢が伸びるという事だった。

年金に関しても、細かい数字は忘れたけれど、日本よりはるかに恵まれている印象だった。


一見、まだ復興途中の様に見えるチェコだけど、何となく長いヨーロッパの歴史の上に流れる伝統の様なものを、随所に感じたのだった。


経済大国日本よ、頑張れ!



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思い出のお付き合い、ありがとうございます。

シシーマニアさん

吾喰楽さん、コメントありがとうございます。

読んでくれる方がいらっしゃるのが、筆の進む一番の励ましです。

いつもありがとうございます。

2015/07/24 15:49:48

おもてなし、の姿勢ですね。

シシーマニアさん

喜美さん、コメントありがとうございました。
シニアナビで、色々な方のブログを読んでいると、喜美さんのお宅は大人気の様子ですね。私も、近ければお邪魔したいところです。
喜美さんが書いてくださったコメントを読んで、成程と思いました。こういったおもてなしの姿勢だから、皆さん気楽に伺えるのでしょうね。

2015/07/24 15:47:24

吾喰楽さん

こんにちは。

筆が進んでいますね〜

旅先で、土地の人との交流は、既成のツアーでは得られない良さがありますね。
貴重な体験です。

2015/07/23 15:28:43

習慣

喜美さん

言われるとそうですね 私は我が家にすぐまねきたがります
お友達や知り合いの方はお店に招待したり皆で出し合っても外食が多いです勿論私も喜んでいきます
家に居れると綺麗にしなければとか色々気使うのかしら 我が家は汚いし
汚れていると気が付いた人が綺麗にすることになっています 始めての方には言いますけれど掃除が嫌かとても汚いのに誰も汚いと言いません 

2015/07/23 14:53:10

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