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映画が一番!

駆込み女と駆出し男 

2015年05月24日 ナビトモブログ記事
テーマ:ドラマ

映画ファンの皆さん、今晩は〜!

今日の映画紹介は上映中の『駆込み女と駆出し男』。
原作は井上ひさしが晩年に11年をかけて執筆した
時代小説「東慶寺花だより」。

まず舞台は老中・水野忠邦による「天保の改革」で
質素倹約令が敷かれ、閉塞感が漂う江戸後期の鎌倉。
そこにあるのは、
幕府公認の縁切寺として名高い尼寺の東慶寺。

江戸時代の離婚は現代の2倍。
この時代は、男尊女卑で離縁状は男性からの一方通行。
離縁を望む女性がとることが出来る手段は
院代・法秀尼(陽月華)がいる東慶寺に駆け込むこと。

そのシステムは
まずは夫からの離縁状(三行半)を貰えない場合は
東慶寺に駆け込むこと。身に付けているものを
何でもいいから投げ込むとか駆け込み成功。

次は駈け込んで来た女性の身元調査の間、
宿泊する宿を御用宿。この映画では
柏屋の主人・柏屋源兵衛(樹木希林)や
中村信二郎(大泉洋)が住み、離縁調停人として
駆け込み女をサポートする。

調停が失敗して、夫が三行半を書かない場合には
妻は髪を切って尼となり、寺の教えに従い
足かけ3年勤めれば、
強制的に夫に離縁状をかかせて離縁出来る仕組み。

と説明が長くなりましたが本編は、

ある日、御用宿に飛び込んできた二人の女。
鉄練り職人のじょご(戸田恵梨香)が
引く大八車に乗ったお吟(満島ひかり)の二人。

お吟は自分を囲っていた堀切屋三郎衛門(堤真一)が
人を殺めてきたのではないかと恐れ。
じょごは夫・重蔵の放蕩三昧と暴力に耐えかねて
駈け込んで来たのだった。

そんな女たちの話に耳を傾けるのは御用宿の源兵衛と
居候で戯作者に憧れる見習い医者の信次郎。
彼は口八丁手八丁、奇抜なアイデアと医術で
ワケあり女たちの人生再出発を手助けしていく。

彼の時代離れした、小気味よいセリフ回しと
数分に及ぶ長セリフを共演者と
丁々発止と掛け合うシーンは面白かった。

ここらが、離婚と言う暗いテーマを
クスリと笑わせて、見せているのでしょう。

原田真人監督が”江戸のにおいがプンプンする
時代劇を作りたかった”と言うだけあって、
茶碗の音が聞こえる食事のシーンに
粋な衣装に、湯気が立ち込める銭湯や
豪華な座敷鮨と江戸文化の一端を垣間見せて、
式亭三馬の「浮世風呂」にある、海老原甚句や
連歌に童歌と音でも見せてくれました。

彼女等が晴れて東慶寺から出て行く時に
お吟がじょごのお国言葉で
”べったべった、だんだん”の言葉が耳に残ります。



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今も昔も男と女の事情

yinanさん

SOYOKAZEさん、おはようございます!

そうですね、女達の必死さよりも、
再生の方へ力点を置いた明るい映画になっていました。

もの書きのSOYOKAZEさんから見たら、その点が
物足りなかったのでしょう。

お吟と言えば、愛人だから、駈け込まなくても
いいだろうと思ったことでした。

原田監督の初めての時代劇だそうですが、
江戸の人情、笑と、泣きを上手く描いていたと思います。

2015/05/25 08:25:30

前にも書きましたが

さん

こんばんは。

テンポよく、わかりやすい時代劇と捉えれば面白い作品です。
しかし、夫は簡単に三行半を書けば、問答無用で離婚できる、男尊女卑の時代に、江戸から逃げて来るには、遠い東慶寺に来た女達の必死さ、哀しさがイマイチと感じました。

お吟は、旦那(堤真一)に死にゆく己を見せたくない故に来た。その心意気が粋でしたね〜
実際は無いパターンでしょうが。

2015/05/24 18:23:00

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