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独りディナー
人生のレッスン
2015年05月13日
テーマ:思い出すままに
先日ピアノのコンサートで、バルトークの作品を聴いた。
バルトークという人は、20世紀初頭に活躍したハンガリーの作曲家で、本人はピアノ演奏にも優れていて、古い録音も色々残っている。
演奏には勿論、様々な解釈があるのだけれど、そのコンサートでのバルトークは、私にはちょっと生々しく聴こえた。
そして、バルトークの弟子だったハンガリー出身の、恩師の演奏を思い出していた。
私が先生の薫陶を受けた頃、先生は既に80歳位になられていた。
私の教えていた音大で、客員教授を長くしていらして、先生は院生を主に教えていらした。
私は40歳位でその音大に勤め始めたので、細かい経緯は知らないのだが。
教師たちの中には、学生時代に先生の門下生だった人達も大勢いて、いつしか教師もレッスンが受けられる様になっていったらしい。
幸いにして、私もその中の一員に入れて貰った、という訳だ。
先生は通常ヨーロッパに住んでるのだが、秋になると日本にいらして、後期だけレッスンをする。
そして毎年、10月の始め頃に、リサイタルをなさった。
お得意は、シューベルト、ベートーヴェンの晩年のソナタ、そしてバルトーク等々。
リサイタルというのは、たった一人で二時間程度のステージをこなすのだから、絶対的に、体力と精神力を必要とする。
私が聴いた頃、先生は80代だった。
それは、簡単に感動という言葉では表現しえない演奏であった。
音色が、深く心に染みこんでくる、とも言えるし、大きな音の出る場所でも、根底には静寂が流れている、とでも言おうか。
それは殆ど、あの世に一歩足を踏み入れているかの様な演奏であった。
前述のバルトーク等は、農民たちの悲しい歌が、遠くから聞こえてくるかの様であった。
お一人で暮らしていた先生の、孤独の声も、重ねて聴こえた。
そして、先生のレッスンといえば、人生そのものを考えさせられる様な代物だったのだ。
それについては、できれば又、明日書きたいと思う。
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演奏だけではないですよね
パトラッシュ師匠、コメントありがとうございました。
さすが師匠ですね。
それは、先生が通り過ぎてきた人生そのものという気がします。先生の生き方を見ていると、いつも一貫したものが伝わってきました。素晴らしい体験でした。
2015/05/13 22:03:37
なるほど
響きの中に流れる静寂、それを伝えられる演奏者には、
技巧の領域を超えた、何かがあるのでしょうね、きっと。
聴く側の感性もまた、問われるところです。
叶うものなら、そう言う境地に、この身を、置いてみたいものです。
2015/05/13 13:25:05