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独りディナー
ヴァチカンでの、パシリ
2015年01月10日
テーマ:旅
フランス、イタリヤ、スペイン等、ラテン系の国を旅してスリに遭ったという話はよく聞くけれど、スリを捕まえたというのは、余り無いのでは・・。
実は40年程前、私達(?)はローマで若い男のスリを捕まえたのだ。
ウィーンでの留学仲間と二人で、イタリア旅行をしていた最後の日。
有名な斜塔を見に、ピサに寄ってから帰るつもりだったその日の午前中、お昼過ぎに出る汽車の時間まで少しゆとりがあったので、友人と私はもう一度、ヴァチカンのサンピエトロ大聖堂へと、足を延ばしたのだった。
西洋音楽を学ぶ私達にとって、キリスト教は切っても切れないものなので、心を静めてから出発しよう、という若者らしい気持ちだった。
大聖堂の中に入ってすぐ右側に、ミケランジェロの「ピエタ」の像があった。
アメリカ人らしいグループが見学していて、ガイドの説明を聞いていた。
私はその後ろで、つい数か月前に、マリア様に抱かれたキリスト像の小指が、心無い者によって折られた、という事件を思い出していた。
「もう、修復されたらしいなあ・・・」、等とぼんやり眺めていたら、「モメント!(ちょっと、待って!)」という、女性ながら迫力のある、友人の声がすぐ横で聞こえた。
見ると彼女は、私のショルダーバッグのファスナーに手をかけていた、見知らぬ若い男性の手首を、しっかり握っているではないか。
彼は、それを振り切って、広い寺院の中を足早に去り始めた。
「後をつけて!誰か呼んでくる」という友人の、まあ私は「パシリ」の様な役目ながら、必死で後を追う。
教会の中だからなのか、あるいは目立つのを避けていたのか、彼は決して走る事はせずに、全力で歩いている、という感じだったので、間もなく警備員らしき人を連れた友人が戻ってきた。
すぐ私達は、聖堂の横にあった扉を出て、中庭を通り、ヴァチカン警察へと案内された。
そうか、ヴァチカンは独立した国だからなあ、と「パシリ」はあくまで、呑気なものであったが。
処が、イタリア語など全く分からない私達は、警察に案内されても、説明のしょうがない。
ウィーンで勉学中なのでドイツ語では・・?と聞くと、良い事に気づいたとばかりに、その警察官は私達を、今度は、ヴァチカンの中の名所でもある、スイス人の衛兵が守っている場所へと、連れて行った。
スイスの人たちは、公用語であるドイツ語フランス語イタリア語を話すから、彼らに私達が説明すれば、簡単にイタリア語に通訳してくれるのだ。
普段は、観光客がカメラを向けようとも、微動だにしない二人の衛兵さん達に通訳してもらった、その頃から、もう「パシリ」は、わくわくとし始めたのだ。
「パシリ」だからなあ・・。
話が通じると、彼は元々マークされていたスリながら、中々現場を押さえられなかったことが判明。
今度は、「これはヴァチカン内だけではなくて、ローマ警察の問題なので、そちらへ行って証言してもらえないだろうか」と言われた。
「実は今日、これからピサへ行く予定で、余り時間は無いのだけど」と答えると
「わかりました。パトカーを飛ばしましょう。」といとも簡単に言う。
パトカーは、前の一台に容疑者、後ろの一台に私達を乗せて二台連なり、勿論警官たち数人が付き添って、映画で有名な市内の通りを、サイレンを鳴らしながら、あたりの車をまるで蹴散らかす様にして、ローマ警察へと向って行ったのだった。
「モルト・プレスト!」音楽用語で聞き知っていたイタリア語、非常に速くという意味の言葉を口にしながら、私は二度と無いであろうこの体験に、興奮しきっていた。
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喜美さんへ
ヨーロッパでの観光地では、スリも風物詩と考えるべきかもしれませんね。すられる金額も旅行の費用と考えれば、経験値も高まるのでは・・(笑)まあ、日本人はどんな場所でも標的になるらしいので・・。
2015/01/10 21:37:52
ヴァチカン
あれだけの国なんですね
表の柱一か所から見ると1本に見えるの
やはりガイドさんにヨーロッパは
スリが親子連れでもいますから気を付けてと何回も言われました
2015/01/10 14:06:42
続きは、あります。
彩々さま
コメントありがとうございました。
私は信者ではないのですが、キリスト教にはとても近い気持ちがあって、ポルトガルでは奇跡のあったファティマへも、一人で訪れたりしました。
でも、ヴァチカンは私には宗教の場というよりは膨大な芸術作品を擁する殿堂の様に映りました。それはそれで、素晴しいのですけれど・・。
信者の方には、失礼な発言でしたね。
2015/01/10 13:54:30
面白そうと言ってはなんですが
カトリック信者の端くれなので「ヴァチカン」は
一番行きたい所です。
学校はスペイン系カトリックでしたので
スペイン人シスター達に囲まれてました。
時々、フラメンコも踊って見せてくれたり
2番目くらいにスペインも行きたいです。
引き込まれるように読ませていただきましたわ。
それから、それから!?と、思いながら。
続きも有りそうなので、楽しみにしています。
2015/01/10 12:59:43