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yautiのブログ

昭和の時代を振り返る-15(昭和14年) 

2014年09月13日 外部ブログ記事
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   ♪くにを出てから幾月ぞ ともに死ぬ気でこの馬と 
    せめて進んだ山や河 とった手綱に血が通う〜           (「愛馬進軍歌」 歌手多数)

【時代背景】

この年は日中戦争が硬直するなか、5月に満州とモンゴルの境にあるノモンハンで、関東軍とソ連軍及びモンゴル人民共和国軍と大規模な軍事衝突をひきおこしている。(詳細は戦況参照)

また9月に、ヨーロッパではドイツがポーランドに侵入し、英・仏がポーランドを助けるべくドイツに宣戦布告をし、第二次世界大戦に突入する。

一方国内では、国民徴用令が実施されている。
軍需工場などへの徴用令状は、召集令状の「赤紙」に対して「白紙」と呼ばれたものだ。

更には厚生省では「生めよ殖やせよ」と全国に呼びかけ、商工省では、ポストやベンチなど鉄製品の回収にのりだし、通信省ではネオンサイン・広告灯・エレベータなどの電力使用禁止令をだし、文部省でも平日の学生スポーツ競技を禁止し、軍事教練が大学の必須科目となる。挙句は学生の長髪、女子のパーマネントまでもが禁止となる。

そして毎月1日を「戦場を偲び国家総力を発揮する興亜奉公日」と定め、酒は不売とし、皇大神宮参拝や勤労奉仕などが行われた。

この世相に嘆いてか、あの名横綱・双葉山が安芸の海に敗れ、連勝が69でストップした年となる。

【戦 況】

   ♪わが大君に 召されたる 生命はえある あさぼらけ
    たたえて送る 一億の 歓呼は高く 天を衝く
      いざ往け つわもの 日本男児〜          
         (出征兵士を送る歌)

「ノモンハン事件」

この年の5月、反共主義と帝国主義を掲げた平沼内閣のもとでおきた事件である。
表面上は「満州国とモンゴル人民共和国の国境争い」であるが、日中の全面戦争が進むにつれ、かっては友好国であった英が、ここにきて日本にソッポを向き授蒋政策をやめようとしない。

これではどれだけ攻めても蒋軍を追い込むことが出来ないばかりか、こちらの方が先にお手上げになる。そこで関東軍参謀は、は“ソ連軍に徹底的打撃を与え、北方で勝利することにより日英会談を好転させる”、との企てである。

その実、ソ連軍の軍事力を探る意図もあったのかも知れない。日本軍は戦車80台、飛行機180機を含む総兵力56、000を投入し7月1日に総攻撃を開始した。

しかし近代的装備を持ち数百台の戦車を総動員したソ連軍に関東軍は終始不利な戦いを強いられ、8月29日に,外蒙側の主張する国境線から完全に駆逐されてしまうまでに死傷18、000余の損害を受けて完敗に終わった。

このことは対ソ危惧感を一層強めることとなり、行き詰まっている三国同盟交渉の妥協を焦ることになる。この戦いで軍の機械化・装備・火力・輸送力強化の必要性をいやと言うほど思い知らされるのである。

なお、この戦いは関東軍にとって唯一の本格的な戦いであり、日本軍にとっても近代的装備を施した軍隊との最初の戦闘となったのである。

【主な出来事】

 1月 横綱双葉山 、安芸の海に敗れ69連勝でストップ
    厚生省などが、「生めよ殖やせよ」と全国に呼びかけ
 2月 商工省、ポストヤベンチなど鉄製不急品回収開始
 3月 軍事教練が大学の必須科目となる
    映画の製作許可制や上映制限などを内容とする「映画法」交布
 4月 米穀配給統制法公布 映画法公布(詳細は映画の項目に記載)
 5月 ノモンハンで日ソ両軍衝突
    ジャム王国がタイ国と改める
 6月 学生の長髪や女子のパーマネント禁止決定
 7月 国民徴用令公布
    (軍需工場等の徴用令状は、召集令状の赤に対して白紙とした)  
    米国日米通商条約破棄を通告
    零式艦上戦闘機(ゼロ戦)、海軍による初試験飛行
 9月 第二次世界大戦勃発、価格等統制令を実施
12月 ネオンサイン・広告灯、エレベータなどの電力使用禁止を公布

【流行歌・映画】

<歌>
 「港シャンソン」 ♪赤いランタン 夜霧に濡れて〜・(岡 晴夫)歌 
 「上海の花売り娘」♪紅いランタン 仄かにゆれる〜・(岡 晴夫)
 「純情二重奏」  ♪森の青葉の 陰に来て〜・(霧島昇・高峰三枝子)  
 「長崎物語」   ♪赤い花なら 曼珠沙華〜・(由利あけみ)
 「愛馬進軍歌」  ♪くにを出てから幾月ぞ ともに〜・(歌手多数) 
 「出征兵士を送る歌」♪わが大君に 召されたる〜・(歌手多数)

※この年から、小生の大好きな「港シャンソン」をひっさげてオカッパルこと、岡 晴夫の登場である。

<映画> 
 「純情二重奏」「土と兵隊」「白蘭の歌」「暖簾」  

※映画法のこと 
映画製作本数の制限・製作許可制・シナリオの事前検閲・外国映画の上映制限

などなど 独断と偏見で綴る昭和十四年である。

つづく

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