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のびたの日記

きっかけは若い娘さんの依頼 施設へ来て! 

2014年07月23日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



数年前 2泊3日のツアーの添乗をしていた
ガイドさんは乗っていないので 私が適当な時間をとり観光案内したりトークをしていた
お客様を喜ばすように いつもハーモニカを持参して 土地にまつわる歌を披露する
 
時には 知っている歌は お客様が歌い出し 車内が合唱になることもある
これが募集の一般ツアーであり 他では無いからサプライズに喜ばれた
無記名アンケートが必ずあるが 添乗員評価はいつも良かった 芸は身を助ける
 
ツアーの終わりの頃 若い娘さんが私にメモを渡した
明るく笑顔の素敵な娘さんで 車内でも いつも私のトークにも頷いたり聴いていた
メモを見ると ぜひ私の勤務する介護施設に来てくれないかとあった
 
添乗員をして居るかたわら 墨田のうたごえ講座には日程を合わせていた
そして踊りのグループと行くボランティァ 童謡唱歌うたう会も欠かさず行く
ツアーは宿泊が多く 家に何も予定が無い日は 月に数日も無かった
 
依頼された介護施設に行った すてきな笑顔で私を迎えてくれた
しかし 実態は見て驚いた 今まで訪れた施設と違って そこには活気が無い
テーブルがフロアに幾つも配置されていて 一人か二人づつ座っている
 
全員車椅子の方ばかりである 中には眠っていたり 眼がうつろな方が目立つ
スタッフもただ 周りに立つばかり ここで何をしようかと心は戸惑っていた
歌詞もこれでは用意できず ばらばらの配置 それでも無手勝流で始めた
 
キーボードとハーモニカで 適当に曲を流す
中には聴いている方もありそうで 顔がこちらを向く 遠くだが身体が揺れている
テーブルに伏せて そのままの人も目立つ
 
私の後ろにも 数名の方 聴けば 眼が不自由で見えないそうである
そうか 歌ではなく 心に届けば良いと 神経を集中させて曲を弾く
いつか 歌わせてみたい 私の本来の目標は自らが声を発してくれることだ
 

 
数か月続けて 少しづづ反応も読み取れるようになった
ここはボランティアは今でも来ない 何かを披露しても反応が無いと行きづらい
これでは誰も行かないのも仕方が無い
 
認知症の方が多く目立つ 反応を求めるのは無理 でも それだからこそ私は行く
波乱の人生を送って 穏やかな老後を誰でも願うが 人間の尊厳を失いたくない
微かに記憶の糸を見出だしたり せめて心地よい笑顔を浮かべればと私は思う
 
スタッフに 配置を変えて貰った いわゆる対面式に車椅子を並べて貰う
私も皆さんの顔を見ながら 時には眼と眼の会話をしながら進められる
歌ってはいないが 眼をじっとこちらへ向けている人も見える
 
唇が動いている方も居る 声が出せない方も居るのだ
手や指が動いている人もいる 何かの反応があれば嬉しい
勿論歌える方も居る 廻りが歌えば勇気づけられて歌うことも出来る
 
聴くではなく歌う これは自発的に発声する 大切な事だ
歌うことによって 楽しさも分かり 単調な生活に張りも出てくる
静かなうたごえに終始するが スタッフも効果を私に報告する
 
毎回 怒ったような顔を向けていた方が 穏やかな表情になった
1回だけだが ありがとう と私の手を握って言った
終わって 近くの皆さんのところに行くと 無言で手を差し出す 私は両手で包む
 
きっかけを作ってくれた若い女性は 腰を痛めて重いらしく1年くらいで辞めた
笑顔の優しい素敵な女性 今は治っているだろうか
当時のスタッフも 殆ど変った 施設の仕事が辛いのだろうか 待遇だろうか
 
今では少し歌声が聞こえる メンバーも少し変っているけれど良い傾向だ
スタッフが真剣に協力してくれるし 荷物を運んだりして気を遣ってくれる
一番難しい介護施設 祈るような気持ちで今日も元気と笑顔を送る
 
       最後までお読みくださいまして有難うございました m(_ _)m



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