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『東慶寺花だより』　

2014年01月02日
テーマ：徒然なるままに

妻がテレビで歌舞伎見物。

あれ、どこかで聞いたことのある筋回しだけれど・・・

そう思って、私もテレビの前へ。

「東慶寺」、「柏屋」、「信次郎さん」・・・
あっ、井上ひさしの『東慶寺花だより』だ。

文庫本で二回続けて読んだばかり。

新作歌舞伎となって、今日が、新装なった歌舞伎座での初日だったんですね。知りませんでした。

生中継は、残念ながら途中で切れてしまいましたが、原作をうまく生かした舞台になっていると感じました。

この作品は、井上ひさしさんによって、随分長い期間にわたって書かれた連作ものです。
各章は、花の名前と、その章の主役の名前になっていて、しかも、その花と主役とが、文章の中で見事に溶け合っています。

井上さんの手にかかると、江戸時代の鎌倉の春夏秋冬の情景が目の前に飛び出してくるかのよう。
そして、各章ごとに訪れる彼独特のどんでん返し、しかも、「う〜ん」と唸ってしまうほどの小気味よい結末なんですから、どんどん引き込まれてしまいます。

歌舞伎も劇場で見てみたくなりました。

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