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映画が一番!

利休にたずねよ 

2013年12月11日 ナビトモブログ記事
テーマ:ドラマ

映画ファンの皆さん、おはようございます!

今日の映画紹介は上映中の「利休にたずねよ」。
第140回直木賞を受賞した山本兼一の同名小説を、
歌舞伎俳優・市川海老蔵の主演で映画化。

洋画の持つテンポの良い映画は大好きですが、
この映画のようにゆったりした間を取った映画もいいですね。

狭い茶室、障子からの柔らかい光の中で
作法に則った優雅な所作にローソクの明かりと影。
茶道など知らない私ですが、引き込まれます。

冒頭、3,000人の兵に取り囲まれ、
雷鳴とどろく嵐の中、武士でもないのに
豊臣秀吉(大森南朋)の命によって
切腹しようとする利休(市川海老蔵)。
付き添っていた妻・宗恩(中谷美紀)に
”あなた様にはずっと想い人がいらしゃったのでは…”
との問いに利休は胸に秘めていた遠い記憶を蘇らせる。

と切腹の時から始まって、時系列を逆にして
過去から再び切腹するラストシーンに戻す手法は秀逸。

最初の回顧シーンでは
織田信長(伊勢谷友介)の茶道具の名物狩りの場面で
利休が少し遅れてやって来る。
これは月が昇る時間を計算して、蒔絵の盆に酒を張り、
月を映すと蒔絵の絵の山並みと雁が一体になり、
一幅の絵となり月見の風情に一変。

これで利休は茶頭として信長に仕えるようになるのだった。

と回顧シーンがエピソードのように続きますが、
利休の胸に秘めた想いとは。

若い頃利休は色街で遊び呆けていたが、
ある日、茶人・武野紹鴎(市川團十郎)の家で、
美しい女性(クララ)を見かける。
彼女は高麗からさらわれてきた、貢ぎ物だった。

そうです。彼女が利休の想い人だったのですね。
でも想いはかなわず、止むを得ず彼女を毒殺する。

信長に重用された利休は秀吉の下で
当初は”天下一宗匠”と名を馳せていたが、
”私が額づくのは美しいものだけでございます。”と
次第に秀吉の反感をかっていき、ついに切腹を命じられる。

千利休の師匠・武野紹鴎役に、
海老蔵の父である市川團十郎が特別出演していますが、
2月に死去されました。

この映画は日本の美を茶道を通して見せてくれます。
作者はいみじくも言っています、
彼は「空間プロデューサー」と。

茶道の精神は「和敬清寂」とか、
これは”おもてなし”の心。
そうです、
昔から日本人はこの気持ちを持っていたのですね。
映画を観終わって、
なんとなくわび・さび(侘・寂)が解ったような
気がしました?

しっかりした時代考証にロマンスを絡めての映画。
皆さん、時間があればぜひお出かけ下さい。



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