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「トムラウシ山遭難はなぜ起きたのか」 

2013年03月16日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し

2009年7月16日、大雪山系・トムラウシ山で18人のツアー登山者のうち8人が死亡するという夏山登山史上最悪の遭難事故が起きた。暴風雨に打たれ、力尽きて次々と倒れていく登山者、統制がとれず必死の下山を試みる登山者で、現場は修羅の様相を呈していた。1年の時を経て、同行ガイドの1人が始めて事故について証言。夏山でも発症する低体温症が明らかにされ、世間を騒然とさせたトムラウシ山遭難・・・。(裏表紙より抜粋)


世間を騒がせたトムラウシ山は、北海道の中央部にあり大雪山系の山の一つで美瑛町と新得町の境にあります。標高2141m、奥深い山であるが故広大な花畑や湖沼などの大自然が残されており登山者が憧れてやまない。日本百名山に選ばれています。


近年、登山は中高年ばかりか若者達の間でも大変なブームを巻き起こしています。「猫も杓子も・・・」じゃないですが、大して山の知識も体力もない私でさえ、山歩きにどっぷり嵌ってしまい、時間を作っては山歩きを楽しんでいます。山の魅力も厳しさも熟知した経験豊かな登山者とこれまた経験豊かなガイドが低体温症を発症した経緯には、行動判断・天候判断のミスに加え低体温症に対する認識不足が致命的であったといわれています。


低体温症とは、体温が35℃以下に下がった病態だと定義されています。外気温が下がると皮膚の血管は収縮して対外へ熱を逃がさないようにする。それでも外気温が下がると、自分で熱を作って36度C台の恒温を保とうとする。人間の熱を作る場所は筋肉、特に骨格筋だそうです。外気温が下がり続けると身体の熱産生を増やさなければならない、全身の筋肉を収縮させて熱を作り出そうとする動作が「震え」です。筋肉を収縮させ熱を作り出すには、燃料となるエネルギーが必要となります。その燃料とは炭水化物(糖質)、脂肪、タンパク質でこれらの食べ物はグリコーゲンや脂肪として体内に取り込まれます。


私達は生活や運動をするために、食べ物を体内で燃やしてエネルギーを生み出しています。登山中の疲労を防ぐためにも、悪天時に低体温症から身を守るためにも熱を作るエネルギー(食料の補給)の必然性は言うまでもありません。トムラウシ山で助かった人の中には、ポーチやポケットなどに行動食を入れて置き機会を見ながら口にしたことが良かったんだと言っています。また体温を下げないためにアルミの救急シートを体に巻きつけたのが助かった要因だった人、またフリースなどを重ね着をしたことで助かったという人もありました。


私の登山経験の中で一番寒い思いをしたのは、真夏に登った富士山でのことでした。前日の14時過ぎに5合目を出発、8合目の山小屋で仮眠を取り、深夜に山頂を目指して再出発でした、見たこともない美しい天の川や沢山の流れ星に大興奮をしたものです。早朝4時頃でした、山頂直下で少し長い休憩があり寒さに震えていた私は、思わずガイドさんに寒いので早く出発をして下さいとお願いをしました。ガイドさんは着るものがあったら着るようにと言われました、急いでフリースを中に着込みました。震えるほど寒くてもザックからフリースを出して着ようという考えは思いつかなかったのでした。今思うとあの時、声に出してガイドさんにお願いをしたことで寒さから解放され山頂に立てたのでした。平熱が35,3度Cの私は、体の冷えをメンバーの誰よりも早く感じることを知りました。


トムラウシ山の遭難でも、亡くなった殆どの人が行動食や防寒着を持っていながら役立てることができなかった様です、低体温症になり判断能力が鈍ってしまったからでしょう。気象条件によっては、低山でも夏山でも低体温症を発症する可能性が秘められていることを忘れてはなりませんね。

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